疾患別 治療

治療に必要な膝の痛みに関する構造について【変形性膝関節症】

みなさん、こんにちは。

関西支部の井上です。

 

いつもALLアプローチ協会公式ブログをお読み頂き、ありがとうございます。

 

今回のテーマは前回の続きの内容である『膝の痛み』です。

前回は膝の内側に痛みについてお伝えしましたが、今回はその続きと、膝の外側の痛みのついてお伝えしていこうと思います。

 

 

<目次>

膝内側の痛み 内側半月板 変形性膝関節症

膝外側の痛みの概要

まとめ

 

膝内側の痛み 内側半月板 

 

内側半月板は3層のコラーゲン繊維で構成されており、剪断や圧縮ストレスに抗する構造となっております。

また、侵害受容器である自由神経終末、機械受容器であるルフィニ小体、パチニ小体、ゴルジ腱器官が存在しているため、半月板損傷時は膝内側に疼痛が生じます。

 

半月板には、大腿脛骨関節の適合性を高める作用があり、膝関節が運動する度に半月板は前方、後方に移動します。

また半月板の移動には、付着する様々な軟部繊維は関与します。

例えば、半膜様筋腱、後斜靭帯、関節包などです。

これらの軟部繊維に短縮や筋力低下などが起こると、内側半月板の移動が制限され、半月板損傷を起こすことがあります。

さらに、半月板には、大腿脛骨関節の緩衝作用があるため、半月板が損傷すると、緩衝作用が低下するため、膝関節屈曲時に疼痛が生じます。

 

では、もう少し内側半月板が損傷する仕組みについて、掘り下げていきます。

 

半月板は、膝内側の負担がかかる時(内反位)や膝関節の側方不安定さが増すと、損傷しやすくなります。

 

内側半月板への圧縮ストレスがかかる要因

 

 膝関節の屈曲拘縮

膝関節屈曲位では、静的安定機構である靭帯の緊張が低下し、側方不安定性は増します。

それにより、半月板に圧縮、剪断ストレスがかかりやすくなります。

 

 半膜様筋の収縮不全

半膜様筋は前回の記事でもお伝えしましたが、広範囲に停止する筋肉です。

その一部が後斜靭帯に付着しており、同様に半月板も後斜靭帯も付着していることから、半膜様筋に収縮不全が起こると、半月板の後方移動が制限され、膝関節屈曲時に圧縮ストレスがかかってしまうことがあります。

 

 大腿四頭筋の筋力低下

大腿四頭筋は膝関節の強力な伸展筋で、膝関節伸展に伴い、膝蓋骨は上方に移動する。

それにより、膝蓋靭帯と連結する膝蓋下脂肪体や、半月板と膝蓋骨を結ぶ半月膝蓋靭帯が緊張し、半月板を前方へ移動させる。

そのため、大腿四頭筋の筋力低下により、半月板の移動が制限されると、大腿脛骨関節で半月板が挟み込まれ、疼痛が生じる。

 

 膝蓋下脂肪体の拘縮

膝蓋下脂肪体は、膝蓋骨や膝蓋靭帯の深層にある脂肪組織です。

内側、外側半月板を結ぶ横靭帯を介して付着するため、膝関節の屈伸に伴い、半月板を前方、後方移動させる役割を持ちます。

そのため、膝蓋下脂肪体の拘縮すると、半月板の前後方向に制限が出てしまい、半月板損傷が起こりやすくなります。

 

膝内側の痛みと変形性膝関節症

 

変形性膝関節症で多く見られる変形としてはO脚があります。

またO脚は悪化すると、内側の関節裂隙が狭小化していき、酷い場合はラテラルスラストが出てきます。

 

*ラテラルスラスト

歩行立脚期においてみられる膝関節の外側動揺性のことです。

簡単に言うと、歩いている時に膝が外側に揺れてしまっていることで、高齢者に多く見られます。

 

O脚になりやすい要因として挙げられるのが、ラテラルラインの短縮です。

 

ラテラルラインとは、身体の外側にある筋膜のラインです。

(長腓骨筋短腓骨筋腸脛靭帯中殿筋・大殿筋・大腿筋膜張筋外腹斜筋外・内肋間筋頭板状筋・胸鎖乳突筋)

 

ラテラルラインが短縮すると、身体が外側に引っ張られ、腰椎の後弯姿勢から骨盤後傾股関節外転・外旋下腿外旋といった下行性運動連鎖、距骨下関節回外下腿外旋といった上行性運動連鎖が膝関節の内反モーメントを高めてしまいます。

そのため、膝内側裂隙狭小化が起こり、膝内側の痛みが生じてしまいます。

 

 

膝の内側の痛みの関しては、これで以上となります。

ここまでは膝の内側の痛みに関してお伝えしてきました。

 

 

次は、膝の外側の痛みの関してお伝えしていきます。

 

膝外側の痛みの概要

 

膝外側に加わるストレスには、

伸長ストレス

摩擦ストレス

圧縮ストレス

 

があります。

 

膝の外側にストレスが加わるのは、膝関節内反が強制された時です。

先程お伝えしたラテラルラインが関係することが多いです。

特に膝外側に存在する組織は下腿外旋作用を有しているものが多く、下腿外旋アライメントの状態では、

膝外側の組織の慎重性が低下し、疼痛を生じるもことがあります。

そのため、

伸長ストレスは後外側支持機構(PLS)に、

摩擦ストレスは大腿二頭筋に、

圧縮ストレスは腸脛靭帯に問題があると考えられます。

 

*後外側支持機構(PLS

外側側副靭帯

弓状靭帯

ファベラ腓骨靭帯

膝窩腓骨靭帯

外側後方関節包

膝窩筋

からなる。

 

まとめ

 

膝内側の痛み

伸長ストレス(前回の記事)

・内側側副靭帯

・鷲足

・半膜様筋、腓腹筋内側頭

 

圧縮ストレス

・内側半月板

・変形性膝関節症 ラテラルライン

 

膝外側の痛み

・伸長ストレス 後外側支持機構(PLS

・摩擦ストレス 大腿二頭筋

・圧縮ストレス 腸脛靭帯

 

が関係しています。

 

 

今後、膝痛の患者さんの施術をする時に参考していただけたらと思います。

 

本日はこれで以上となります。

 

最後まで当協会の公式ブログをお読みいただき、ありがとうございました。

 

関西支部 井上

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