触診術

トリッキーな作用が面白い!膝窩筋の解剖学×触診

皆さん こんにちはALLアプローチ協会 触診大好きセラピスト ブル と申します。

本日は1~3年目の理学療法士・作業療法士・柔道整復師・整体師など

新人セラピストの皆さんに向けて

 

「トリッキーな作用が面白い!膝窩筋の解剖学×触診」

 

というテーマについてお伝えしたいと思います。

どうぞよろしくお願い致します。

 

それでは本日もイメージを持って触診をして頂くために

① 膝窩筋の走行と作用について

② 膝窩筋と周辺組織との位置関係(半膜様筋・斜膝窩靭帯・脛骨神経・膝窩動静脈)

③ 膝屈曲に伴う外側半月板の後方引き出し

④ 触診手順

の4ステップでお伝えしたいと思います。

 

【基礎知識】

起始:大腿骨の外側上顆 外側半月の後角

停止:脛骨後面(ヒラメ筋の起始部よりも上方) 

支配神経:脛骨神経(L4~S1)

作用:膝関節屈曲

      内旋

アナトミートレイン:DFL ディープフロントライン

 

【膝窩筋の走行と作用】

大腿骨外側上顆の外側面外側半月板の後角に起始し、

ヒラメ筋線より上の脛骨後面上部に停止しています。

停止部では脛骨内側の近位1/4に付着しています。

解剖の写真をみた時、思っていた以上に広く脛骨に付着しているんだなと感じました。

脛骨内側の頂点よりやや前方までその筋繊維があるのも以外でしたね。

 

作用は膝関節屈曲・下腿内旋に作用すると言われています。

屈曲伸展作用に関しては多くの解剖書では「屈曲」が記載されているのですが、

Kapandjiの著書やある研究報告では伸展作用の記載があったりと

一定の見解を得られていません。

この屈曲や伸展作用について興味深い報告があったので(文献・研究)

内容を簡単にですがお伝えさせて頂きますね。

膝関節屈曲120~30°以降(個人差あり:膝窩筋腱の付着部の違いで角度は異なる)では

膝窩筋は伸展に作用にする可能性があるとの報告があります。

つまり深屈曲位では膝窩筋腱が伸張されているということです。

 

これを臨床に当てはめて考えてみると、

深屈曲となる動作や姿勢(しゃがみ込み動作・正座)での

膝窩部痛や膝深部痛には膝窩筋が関与している可能性もあります。

これは膝窩筋が短縮していたり過緊張である場合など、

深屈曲位での伸張痛が引き起こされる可能性があるからです。

また、膝窩筋の過緊張や短縮が後方関節包を硬くしたり、

外側半月板の動きを阻害して(膝屈曲に伴う後方への引き出しを阻害)

挟み込みなどを引き起こしている可能性も考えられます。

 

ちなみに、

深屈曲位での膝窩部痛は腓腹筋内側頭の挟み込みも関与しているとの

研究・文献もありますので併せてお伝えしておきますね♪

(半膜様筋と腓腹筋内側頭の重なった部位の滑走性を改善することが重要です♪)

 

筋機能としては膝関節完全伸展位で起こる外旋固定のロックを外す役割はとても有名ですね。

膝関節が伸展位の時、他の膝屈筋はほぼ垂直となるので回旋作用はとても小さくなります。

一方で膝窩筋は、その斜めの走行から膝伸展位での回旋作用に有利に働くために

外旋固定ロックを外す役割をもっています。

 

【膝窩筋と周辺組織との関係】

<膝窩筋と半膜様筋・斜膝窩靭帯・神経血管との関係>

半膜様筋のブログでも書かせて頂きましたが、

半膜様筋の停止部はたくさんの組織とのつながりがあります。

半膜様筋は斜膝窩靭帯と合流して関節包後面に付着していて、

さらに膝窩を下降し膝窩筋の筋膜と合流しています。

 

つまり、

半膜様筋の硬さが原因で斜膝窩靭帯や膝窩筋に影響を与えたり、

その反対に膝窩筋が影響を与えてしまうこともあることが予測されます。

こういった理由で膝窩筋の過緊張や短縮が起こってしまうと先ほども書かせて頂きましたが、

関節包や外側半月板の挟み込みなどの原因になってきます。

半腱半膜様筋の解剖学×触診のブログ・動画はこちらから↓
https://bit.ly/2xaprci

 

血管神経との関係では

膝窩筋の真上を膝窩動静脈と脛骨神経が走行しています。

なんらかの原因で膝窩筋にトラブルが起こると神経や血管へ影響を与えてしまい、

末端の冷えや下腿後面から足底のしびれを引き起こすことも考えられますね。

また、触診の際は膝窩筋の上を脛骨神経・膝窩動静脈が走行することから、

圧迫による痛みにを引き起こしやすいので注意して頂ければと思います(^^)

 

<膝屈曲に伴う外側半月板の後方引き出し>

その他の機能として膝関節屈曲に伴って

外側半月板を後方へ引き出して挟み込みを防ぐのも重要な役割です。

通常

外側半月板は脛骨形状や膝窩筋収縮によって膝屈曲とともに後方へ移動しています。

しかし

膝窩筋がなんらかの影響で機能しなくなると外側半月板の後方への引き出しが困難となり、

大腿骨と脛骨によって外側半月板を挟み込んで膝後面に痛みを引き起こすこともあります。

以上の事からも筋機能や周辺組織への影響を考えると

膝窩筋を働きやすい状態にすることは重要です。

 

膝窩筋の走行やその形状と周辺組織との位置関係を知っていて

イメージしながら触察できると評価やアプローチにも役立ってきますね♪

 

次に触診の方法についてです。

 

【触診方法】

〇ランドマーク:「大腿骨外側顆」「脛骨内側縁の近位1/4」

〇触診の手順

1. 起始停止を触察し、筋の走行と形状をイメージする。

  起始部である大腿骨外側顆は大腿外側に手を当て、遠位にたどると

  外側に隆起した骨があり、それが大腿外側顆です。

  停止部は脛骨近位1/4を確認します。

  
2. 脛骨近位内側から触察

   脛骨と腓腹筋の間に指を入れ、脛骨に向かって圧迫を加えて触察します。

【別法もご紹介】

〇被検者:腹臥位 膝90°屈曲位(腓腹筋をゆるめる)

〇触診手順

1. 補助線と脛骨内側顆の間にある筋腹を触察する

    脛骨内側縁の近位1/4の部位~腓骨頭を結ぶ線と

    脛骨内側顆の間にある筋腹に指をあて触察します

 

2. 下腿内旋を促し、筋の収縮を感じながら触察します。

  検査者は下腿をやや外旋位に誘導し、被検者に内旋を促すことで

    筋の収縮を感じながら触察する。


〇注意点

膝窩筋の上を脛骨神経・膝窩動静脈が走行することから、

圧迫による痛みにを引き起こしやすいので注意してくださいね。

 

いかがでしたか?うまく触る事ができましたか??

家族や友人、同僚と練習してみて下さいね♪

膝窩筋の解剖学×触診についてお伝えさせて頂きました。

 

本日は以上になります。

最後までブログをご覧頂き、本当にありがとうございました。

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