触診術

なるほど!梨状筋の機能解剖と触診

皆さん こんにちはALLアプローチ協会の 触診大好きセラピスト ブル と申します。

本日は1~3年目の理学療法士・作業療法士・柔道整復師・整体師など

新人セラピストの皆さんに向けて

 

「なるほど!梨状筋の機能解剖と触診」

 

というテーマについてお伝えしたいと思います。

 

新人セラピストの方々と楽しく一緒に学んでいきたいと思いますので

どうぞよろしくお願い致します。

 

さっそくですが、皆さんは梨状筋といえば何を連想しますか??

梨状筋症候群・・・股関節外旋作用がある・・・ 

いろいろと思い浮かぶと思います。

 

臨床上よく耳にする梨状筋ですが、

解剖学的な特徴やその周囲の組織にまで目を向けていくと

とても面白いヒントが得られると思います♪

 

まずは基礎知識からです。

 

【基礎知識】

起始:仙骨前面

停止:大転子の近位端

支配神経:仙骨神経叢(S1S2)

栄養血管:下殿動脈 上殿動脈

作用:股関節外旋 (股関節屈曲90°で内旋に変化) 外転

 

【梨状筋と周囲の位置関係について】

梨状筋は大殿筋に覆われていますね。

そして中殿筋のすぐ尾方を走行してます。

大腿方形筋は坐骨結節の高さでほぼ平行に位置しています。

そして梨状筋と大腿方形筋の間を上・下双子筋が内閉鎖筋を

はさみながら走行しています。

 

この位置関係のイメージがしっかりできていると触診の際にとても役立ちますよ♪

 

【梨状筋周囲の神経や血管にはどんなものがある?】

梨状筋は大坐骨孔を通過していますので、

その上方は梨状筋上孔を形成し、

その下方は梨状筋下孔を形成します。

 

梨状筋上孔からは上殿神経・上殿動静脈が通過しています。

梨状筋下孔からは坐骨神経・下殿神経・陰部神経・下殿動静脈が通過しています。

 

上殿神経は中・小殿筋・大腿筋膜張筋を支配しています。

上殿動脈は浅枝と深枝があり、浅枝は中殿筋と大殿筋の間を走行しています。

そして深枝は中殿筋と小殿筋の間を走行したのちに大腿筋膜張筋に達しています。

 

梨状筋下孔から出てくる下殿神経は大殿筋を支配していますね。

梨状筋(またはその周辺組織)に筋膜の癒着や硬結、短縮などがあった場合は

これらの組織や神経に影響があることも考えられます。

 

坐骨神経は梨状筋部で絞扼を受けやすいと言われており、

梨状筋症候群はとても有名ですね。

 

【梨状筋のはたらき】

股関節外旋に作用しています。(股関節60°から内旋に変化)

また、梨状筋は内外転軸よりやや上方に位置していますので

股関節外転にも作用しますが、あくまでも補助的なはたらきです。

筋の体積や面積も中殿筋や大殿筋よりも小さいですしね。

 

ここでの梨状筋ポイントは

「骨頭を求心位に保つ作用」

があるということです。

 

梨状筋の走行に着目すると、

臼蓋と骨頭の中央付近を走行しているのがわかります。

このことからも大腿骨頭を臼蓋に押し付け、

股関節運動の適合性を高めている

と言われています。

 

この働きによって、アウターは過剰収縮を起こさずに運動をスムーズに行えており、

股関節周囲筋がはたらきやすい環境をつくっていると言えます。

反対に言えば梨状筋の硬結などによって股関節運動の適合性が低下すると、

股関節周囲筋は働きにくくなってしまうということですね。

 

その結果、アウターが股関節の安定を代償しなければならなくなったり、

過剰収縮を引き起こして→硬結やトリガーポイントなどの発生→痛み・痺れ

を出現させたりするということも考えられます。

 

それでは次に梨状筋がどこにあるのか確認していきましょう。

 

【触診方法】

ランドマークは

「大腿骨大転子」「尾骨」「PSIS」です。

次に触診の手順をお伝えします

被検者は腹臥位になります。

1. 補助線1を想定します

  補助線1はPSISと尾骨を結ぶ線です。

2. 補助線2を想定します

    補助線1の中点と大転子尖端を結ぶ線です。

    これが梨状筋と上双子筋の境になります。

3. 補助線3を想定します

    PSISと大転子尖端を結ぶ線です。これが梨状筋と中殿筋の境になる。

4. 梨状筋は補助線2と3に挟まれる三角形の場所にあるので、

  指をあてて頭尾方向に動かすと1~2横指幅の筋が触れるかと思います。

   ※大殿筋の深層にあるので少し強めに圧迫を加えます。

   ※起始部は仙骨の前面に位置しているため触診できません。

 

いかがでしたか??大殿筋の上からですが、梨状筋を感じる事ができましたか??

家族や友達、同僚とぜひ練習してみてくださいね♪

 

では最後に梨状筋のトリガーポイントについてお伝えしたいと思います。

 

【トリガーポイントの位置と関連痛について】

関連痛は仙骨部、殿部、股関節で感じます。

ちなみに梨状筋以外の外旋6筋も似たような関連痛パターンを持っていると考えられています。

軽症では梨状筋周囲や大腿後面に痛みを送ることもあるといわれていて、

重症化すると大腿後面2/3 それよりも遠位まで痛みを送ることもあるとのことです。

 

【症状について】

梨状筋上孔・下孔からは多くの神経や血管が出ていることは先にも書かせて頂きました。

これらの血管を梨状筋が圧迫して循環障害が生じたり、

筋膜の癒着や硬結による異常な結合組織の信号を周囲の神経線維が拾ってしまうと、

様々な症状を発生させる可能性があります。

 

例えば、

上殿・下殿神経や上殿動脈を圧迫して殿筋へ影響を与えることも予測できますし、

陰部神経に影響を与えて鼠径部や直腸などに痛みを出したり

ということも考えられます。

また、坐骨神経を圧迫して坐骨神経痛のような症状もみられます。

 

【トリガーポイントの発生要因について】

物を持ちながら体をひねる動作をする作業や

長時間の座位、長時間の車の運転、運動不足は

トリガーポイントの発生を助長すると言われています。

 

長時間座るような事があった場合は

途中で立ち上がって少し動いてみる時間をつくるよう生活習慣指導をするのもいいですね♪

 

少しでも臨床のヒントになれば幸いです。

 

本日は梨状筋について、

その「機能解剖」「触診」「トリガーポイント」についてお伝えさせて頂きました。

本日は以上になります。

最後までブログを読んで頂き本当にありがとうございました。

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