ALLアプローチ協会

【症例報告】内臓治療 胃の調整が膝折れの改善につながった症例

さんこんにちは!

ALLアプローチ協会 テクニカルアドバイザー 渡会です。

当協会の公式ブログをお読みいただき、誠にありがとうございます。

本日も、

明日からの臨床で即使える治療テクニックや介入のヒントをお伝えしていきます。

 

今回は、

【症例報告】内臓治療 胃の調整が膝折れの改善につながった症例

というテーマでお話しします。

患者様の現病歴と、

内臓・筋膜・経絡の関係性から問題点を導き出した結果、

胃の調整が歩行のパフォーマンス向上、ADLの獲得につながったので、

報告させていただきます。

 

<症例紹介>

50代女性 

診断名は腓骨神経麻痺による運動器不安症でリハオーダーが出た方です。

現病歴が特徴的で、

下痢のため、1週間程度なにも食べずに水分だけしかとらないといった生活をしていたとの事で、

突然、手足が痺れて思うように動かなくなり緊急入院。

医者からは、栄養失調と言われ療養。

入院から3日後に、突然全身の痙攣が起きたそうです。

それから、両下肢の麻痺が増悪し、重度の感覚鈍麻・シビレ、運動障害が起きてしまいました。

その後、リハビリをして車いす移乗ができるようになり自宅退院。

退院後は、地べたを這いつくばって移動している状態でした。

そして、歩行やその他ADLの自立を目的に当院外来リハビリを開始した方です。

 

身体状況は、

両手は軽度がしびれが続いており、

両下肢はほとんど感覚脱失している状態で、

下肢を動かそうとしてもコントロールができず暴れてしまう状態でした。

 

初めは、

筋骨格系へのアプローチ

姿勢制御系を促通していくような神経氏理学的アプローチにより、

徐々に下肢の感覚も向上し始め、下肢のコントロールも少しずつできるようになり、

歩行練習も杖と装具を用いながら行えるレベルまで1か月で改善していきました。

 

しかし、

なかなか立ち上がり・歩行での膝のコントロールができず、

膝折れや反張膝により、歩行は介助が外せない状況から脱却できずに治療が難渋していました。

 

そんな中、

現病歴と内臓・経絡・筋膜の関係性を紐解き、

胃の治療をした結果、

股関節・膝関節のコントロールは劇的に変わり、

歩行での膝折れ・反張力は激減し、

歩行レベルが自立へと一気に改善が進んだというところへ繋げることができました

 

なぜ、胃の調整でここまでの変化が出たのか?

その理由を考察していきます。

 

今回の現病歴から、

「栄養失調」

というところにまずヒントがありました。

おそらく今回の両下肢の麻痺の原因は、

下痢症状により、1週間以上もなにも栄養を取らなかったことで、

極限の飢餓状態になり、

エネルギー源である糖質が無い代わりに、

身体のたんぱく質を糖に変えていたと思われます。

ちなみにこれを糖新生と言います。

身体のたんぱく質ということは細胞の構成要素を使って糖を作るので、

どんどん細胞は壊れていくわけですよね。

筋肉のみならず、神経も細胞で出来ているので、

おそらく末梢の神経細胞が破壊されて、

感覚障害や運動障害といった症状が出てしまったのではと推測をしました。

以上の病態を踏まえると、

「消化系に問題が起きている。」

「回復をするためには、飢餓状態から再度栄養を消化・吸収していく必要がある。」

 

というのが、根柢の原因にあるのではないかと考察し、

「消化系」に着目をしました。

 

そして、

膝折れや反張膝のコントロールに関わる定番の筋といえば、

「大腿四頭筋」

ですよね。

大腿四頭筋は筋膜で言うと、

「スーパーフィシャル・フロントライン(SFL)

に含まれます。

SFLは経絡で言うと、

「胃経」

とリンクしています。

ちなみに、下腿前傾に必要な前脛骨筋も含まれます。

 

つまり、

胃の状態が悪いことで、

胃経の流れも悪い⇒SFLの状態も悪い⇒大腿四頭筋・前脛骨筋の出力低下⇒歩行のICLRでの膝折れ・反張膝の助長⇒歩行能力低下

へと繋がっていると考察しました。

案の定、

胃の反射点には圧痛があり、胃自体の硬さは著明でした。

 

さらに、小腸・大腸・十二指腸・膵臓・胆のうといった紹介に関わる内臓の調整で、

股関節の安定性も向上し、

より膝折れ・反張膝も減りました。

これは、腹部のインナーマッスルが働きやすい状態に改善していったことが要因だと考察しました。

 

こういったアプローチを続けていった結果、

リハビリ開始から3か月後には、T字杖+下肢装具を使用し自宅内を自立して移動できるようになりました。

 

<まとめ>

今回のように、

筋膜と経絡のつながりを理解することで、筋骨格だけのアプローチでは出せないパフォーマンスの変化を出せるということを知っていただきたいです。

また、

経絡と内臓は繋がっているので、

内臓⇔経絡⇔筋膜

といったつながりで、

内臓治療⇒筋膜に変化⇒筋の状態変化⇒筋出力UP⇒パフォーマンスUP

へとつながるケースがあることを知っていただき、

今後の臨床で参考にしていただけたらと思います。

 

本日は以上になります。

最後まで当協会の公式ブログをお読みいただき、誠にありがとうございました!

渡会 賢太

追伸
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