おはようございます。
いつも当協会の公式ブログをお読みいただき、
誠にありがとうございます。
ALLアプローチ協会 関東支部長 鈴木 正道です。
本日も、勉強熱心な
理学療法士・作業療法士・柔道整復師・整体師など
セラピストの皆さんに向けて、
明日からの臨床ですぐ使える治療のアイデアや
ヒントをお伝えしていきます。
今回は下肢筋・血管アプローチ、
まずはここの硬結から評価しよう!!について
お伝えさせいただきます!
前回まで血管・血流アプローチに対して
そもそも血管・血流自体に影響を与える
生理学的・栄養学的な要素を知らずに
ダイレクトに血管アプローチをしても
また戻りに悩まされる日々が待っているので、
トータルに血管・血流に対しての
考え方を8回に分けてお伝えさせて
頂きました。
今回からは具体的に血管の血流に介入する
ポイントをお伝えさせて頂きます。
まずは下肢の血管に関しておさらい
腹大動脈
↓
総腸骨動脈→外腸骨動脈
↓
大腿動脈
↓
膝窩動脈
↓
後脛骨動脈 / 前脛骨動脈→足背動脈
↓
内側足底動脈 / 腓骨動脈→外果枝、踵骨枝、貫通枝
下肢の動脈血流をみようと思ったら
とりあえずこの血管を最低限イメージできるように
なれると自然とアプローチ方法は簡単に
自分で考え付くことができます。
とりあえず
各血管ごとの確認ポイントをおさえて、
血管の流れが良い状態かどうか
簡単にチェックできるルーテインを
持っていることは
血管にアプローチする上で重要となります。
①腹大動脈のアプローチ
ポイント1
Th12の回旋運動と腰椎の屈曲・伸展
ポイント2
鳩尾の可動性と鳩尾深部の固さ
鳩尾深部には腹大動脈に加えて
横隔膜周囲の臓器に栄養を送る
腹腔動脈や上腸管膜動脈が分岐する
部分です。
この周囲の方さや、可動性の悪さは
腹部大動脈の血流が
低下しやすい環境となります。
ポイント3
大腰筋近位部の固さ
大腰筋近位部はTh12の可動性や
腰椎の可動性に影響を与え、
動脈の血流を低下させるポイントになります。
本来は脊柱や深部筋の柔軟性が保たれた中で
血流も保たれるので筋硬結もチェックが必要です。
②総腸骨動脈から外腸骨動脈のアプローチ
ポイント1
大腰筋遠位部・腸骨筋の固さ
これらの固さは鼠径部の固さにつながり、
股関節が常に屈曲していると血流を低下させます。
ポイント2
仙腸関節の固さ
仙腸関節の前面を走る大腰筋と腸骨動脈
仙腸関節+恥骨結合の可動性は
腸骨動脈の血流のチェックポイントになります。
ポイント3
鼠径部の張り
鼠径靭帯含め大腿前面や
腹腔内深部までつながる
膜組織の緊張は大きな制限因子になるので
張りや股関節伸展・屈曲可動域も
チェックしておきましょう。
③大腿動脈のアプローチ
ポイント1
内転筋管と大内転筋
大内転筋自体の固さは直接
大腿動脈の血流に影響を与えます。
ポイント2
大腿動脈周囲の脂肪組織の滑走性
大腿動脈周囲は脂肪体組織に囲まれていて、
固さができてくると圧痛や
内側広筋と内転筋の滑走不全にも
つながってきているのでチェックが必要です。
④膝窩動脈のアプローチ
ポイント1
膝後面の硬結(膝窩筋・足底筋)
膝後面の張りがあれば
ほぐしておくだけでも血流が上がります。
膝窩筋の足底筋の間に動脈が通るので
覚えておきましょう。
ポイント2
下腿の回旋
極端な回旋アライメントの不良は
血管の捻じれや走行が悪くなる為
アライメントにも注意しましょう。
ポイント3
膝の伸展制限・屈曲拘縮
膝の屈曲・伸展の制限は毛管の滑走や
筋の過緊張による血流阻害いつながるので
触診と一緒に左右差のチェックをしておきましょう。
⑤後脛骨動脈
ポイント1
後脛骨筋・脛骨後面の固さ
脛骨を後面から触診し、
脛骨までの間に緊張の高い組織が
ある場合には後脛骨筋の後面にある
血管の血流も低下している恐れがあります。
ポイント2
長趾屈筋の固さ
後脛骨筋と長趾屈筋の後面を通る血管
なので、促進緊張具合もチェックして
おきましょう。
⑥内側足底動脈
ポイント1
内果下端の固さ
内果下端の組織の固さや
圧痛・可動域制限を
確認しておきましょう。
ポイント2
足底筋膜の固さ
足底筋膜の痩せ方や
張り具合、緊張具合の確認
ポイント3
中足骨間の固さ
中足骨間の可動性や
圧痛所見を確認
⑦腓骨動脈
ポイント1
後脛骨筋の固さ
後脛骨筋の外側を
腓骨動脈が通るので
後脛骨動脈と一緒にチェックしましょう。
ポイント2
長母趾屈筋の固さ
長母指屈筋が腓骨後面から
起始し、腓骨動脈に
影響を与えるので確認しましょう。
⑧外果・踵骨・貫通枝
ポイント1
外果周囲の張り
血管支配されている周囲の
組織の張りを確認。
ポイント2
外果内側の固さ
外果の内側から貫通枝が
影響してくるのでチェック
ポイント3
踵骨の張り
踵骨の栄養血管なので
脂肪組織の固さも含めて
チェックしていきましょう。
⑨前脛骨動脈
ポイント1
前脛骨筋の張り
前脛骨筋の深部で
後脛骨筋や骨間膜の前面に
血管があるので筋の張りや
下腿の骨アライメントをチェック
ポイント2
腓骨のアライメント
腓骨の内側後方から
前方に出てくる血管なので
腓骨アライメントによっては
血流が阻害されます。
ポイント3
ヒラメ筋腓骨付着部の固さ
ヒラメ筋腓骨付着部は
腓骨のアライメントや神経系にも
影響を与えるので張りや圧痛を
チェックしましょう。
⑩足背動脈
ポイント1
中足骨間のアライメント
中足骨間の靭帯組織が
血管をとりまいているため
開帳足になると足趾の血流が
低下するので注意。
ポイント2
伸筋支帯と脂肪体の滑走性
支帯と脂肪体を通る血管のため
滑走性をチェック
ポイント3
距骨の可動性
ポイント2とともに
距骨の前後可動域をチェック。
これらのチェックポイントを
スクリーニングしながら
同時に可動域・滑走性を促通していけば
下肢の動脈血流は改善できます。
最後に指の固さをきれいに取りきることも
忘れずに行いましょう。
本日はいじょうとなります。
最後まで当協会の公式ブログをお読みいただき、
誠にありがとうございました!
それではまた!
今日も一日良い時間をお過ごしください。
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