こんにちは。
ALLアプローチ協会の山口です。
エネルギー療法やヨーガ、瞑想について学んでいると、
「チャクラ」
という言葉を一度は聞いたことがあると思います。
第1チャクラ。
第2チャクラ。
ハートチャクラ。
第3の目。
クラウンチャクラ。
など、現在では「7つのエネルギーセンター」として説明されることが多くあります。
しかし、
そもそもチャクラとは何なのか?
本当に身体の中に存在するのか?
神経や内分泌腺と同じものなのか?
このあたりが曖昧なまま使われているケースも少なくありません。
最初に大切なことをお伝えすると、
チャクラは、現代医学で確認されている解剖学的な臓器や神経節ではありません。
伝統的なヨーガやタントラなどで発展してきた、身体・呼吸・意識・生命エネルギーを理解するための一つの身体観です。
今回はセラピスト向けに、
チャクラの基本概念と、代表的な7つのチャクラ
を整理していきます。
【そもそもチャクラとは?】
「チャクラ(chakra)」は、サンスクリット語で、
車輪・円・輪
などを意味する言葉です。
伝統的なインド思想では、人間には肉体だけでなく、
プラーナ(生命エネルギー)
が流れる微細な身体があると考えられてきました。
そのエネルギーの通路として説明されるのが、
ナディ
です。
そして複数のナディが交差する重要な領域を、
チャクラ
として捉える考え方があります。
イメージすると、
プラーナ
↓
ナディ
↓
チャクラ
↓
心身の状態
という考え方です。
ただし、
「神経の交差部=チャクラ」
という意味ではありません。
チャクラはあくまで、
伝統的なエネルギー身体論の概念
として理解することが重要です。
【チャクラは本当に7つなのか?】
現在では、
7チャクラ
が非常に有名です。
しかし、歴史的にはすべての伝統が同じ7つのチャクラを使用していたわけではありません。
流派や文献によって、
チャクラの数。
位置。
象徴。
役割。
などには違いがあります。
つまり、
「人間には医学的に7個のチャクラが存在する」
という話ではありません。
現在よく使われる7チャクラ体系は、
身体を下から上へ、
生命維持 → 感情 → 意志 → 関係性 → 表現 → 洞察 → 超越
というように段階的に捉えるモデルとして理解すると分かりやすいと思います。
【第1チャクラ|ムーラダーラ】
第1チャクラは、
ムーラダーラ・チャクラ
と呼ばれます。
一般的には、
会陰・骨盤底周辺
に関連づけて説明されます。
テーマとしてよく挙げられるのが、
・生存
・安全
・安定
・身体感覚
・グラウンディング
などです。
セラピスト目線で面白いのは、
この領域が実際の身体でも、
骨盤底・下肢・支持・荷重
と関係する場所だということです。
もちろん、
「骨盤底筋=第1チャクラ」
ではありません。
ただ、
身体を支える・地面へ接地する
という象徴的なテーマと、骨盤・下肢の機能を重ねて身体感覚を観察する方法はあります。
【第2チャクラ|スヴァディシュターナ】
第2チャクラは、
スヴァディシュターナ・チャクラ
です。
一般的には、
下腹部・仙骨前方周辺
に関連づけられます。
代表的なテーマは、
・感情
・創造性
・欲求
・快・不快
・人間関係
・柔軟性
などです。
身体領域として見ると、
骨盤。
下腹部。
股関節。
骨盤内臓器。
などをイメージすることが多くあります。
ここでも、
「生殖器=第2チャクラ」
と解剖学的に同一視するわけではありません。
むしろ、
下腹部へ意識を向けながら、
呼吸・感情・身体感覚を観察するための象徴的な場所
として使うと理解しやすいです。
【第3チャクラ|マニプーラ】
第3チャクラは、
マニプーラ・チャクラ
です。
一般的には、
みぞおち・上腹部周辺
に関連づけられます。
テーマは、
・意志
・行動力
・自己決定
・自信
・エネルギー
など。
セラピストにとって興味深いのは、
この周辺には、
横隔膜。
胃。
肝臓。
膵臓。
腹腔神経叢。
など重要な構造が集まっていることです。
ただし、
腹腔神経叢=第3チャクラ
と断定することはできません。
チャクラと神経叢を一対一で対応させる説明は、現代的な解釈として扱った方が安全です。
【第4チャクラ|アナーハタ】
第4チャクラは、
アナーハタ・チャクラ
です。
いわゆる、
ハートチャクラ
ですね。
胸部中央付近に関連づけられ、
テーマとして、
・愛
・共感
・受容
・つながり
・安心感
などが挙げられます。
身体を見ると、
心臓。
肺。
胸郭。
胸骨。
横隔膜。
などが存在します。
エネルギー療法や瞑想では、
胸部へ注意を向けながら呼吸することで、
胸郭の感覚や呼吸に伴う変化
を観察する方法があります。
ここでも、
「心臓を治療するとハートチャクラが開く」
というような医学的因果関係とは分けて考える必要があります。
【第5チャクラ|ヴィシュッダ】
第5チャクラは、
ヴィシュッダ・チャクラ
です。
一般的には、
喉・頸部
に関連づけられます。
代表的なテーマは、
・表現
・コミュニケーション
・声
・自己表現
・真実を伝える
など。
身体的には、
喉頭。
咽頭。
舌骨。
頸部筋群。
頸部筋膜。
気管。
などが位置しています。
呼吸だけでなく、
声を出すこと
も喉頭・呼吸筋・横隔膜などの協調によって成立します。
そのため、ボイスワークや呼吸法と組み合わせて扱われることも多い領域です。
【第6チャクラ|アージュニャー】
第6チャクラは、
アージュニャー・チャクラ
です。
いわゆる、
「第3の目」
として知られています。
眉間周辺に関連づけられ、
・洞察
・直感
・集中
・内観
・認識
などがテーマになります。
ここでよく、
松果体=第6チャクラ
と説明されることがあります。
しかし、これも医学的に同一の構造と証明されているわけではありません。
松果体は実際には、
メラトニン分泌など概日リズムに関係する内分泌器官
です。
伝統的なチャクラ概念と現代解剖学は、分けて理解することが大切です。
【第7チャクラ|サハスラーラ】
第7チャクラは、
サハスラーラ・チャクラ
です。
一般的には、
頭頂部
に関連づけられます。
テーマとしては、
・意識
・精神性
・統合
・超越
・自己を超えたつながり
などがあります。
7チャクラ体系では、
最も上位のチャクラとして説明されることが多い場所です。
身体的な解剖学というより、
意識・瞑想・精神性を象徴する領域
として扱われます。
【7つのチャクラを簡単に整理すると】
代表的な7チャクラを下から整理すると、
第1|ムーラダーラ
→ 安全・安定・グラウンディング
第2|スヴァディシュターナ
→ 感情・創造性・柔軟性
第3|マニプーラ
→ 意志・行動力・自己決定
第4|アナーハタ
→ 愛・共感・つながり
第5|ヴィシュッダ
→ 表現・声・コミュニケーション
第6|アージュニャー
→ 洞察・直感・内観
第7|サハスラーラ
→ 意識・統合・精神性
という流れになります。
下位のチャクラほど、
身体・生存・感情
に近く、
上位へ進むにつれて、
表現・認識・意識
というテーマへ移っていく。
これが7チャクラ体系を理解する一つの方法です。
【チャクラと神経叢・内分泌腺は同じなのか?】
チャクラの説明では、
「第3チャクラ=腹腔神経叢」
「第5チャクラ=甲状腺」
「第6チャクラ=松果体」
などの対応表を見ることがあります。
しかし、
チャクラと神経叢・内分泌腺が医学的に同一だと証明されているわけではありません。
ここはセラピストとして非常に重要です。
解剖学は解剖学。
チャクラはチャクラ。
それぞれ別の体系として理解したうえで、
身体感覚を整理する補助的なモデル
として重ねて考える。
この使い方が良いと思います。
【チャクラを臨床でどう使う?】
ではセラピストがチャクラを学ぶ意味は何でしょうか?
僕は、
「病気の原因を決めるため」ではなく、身体感覚・呼吸・意識を見るための一つの地図
として使うのが良いと思います。
例えば、
胸部へ意識を向けてもらいながら呼吸する。
下腹部の感覚を観察する。
足裏の接地感覚を見る。
喉の緊張と声の出し方を観察する。
眉間へ注意を向けながら瞑想する。
こうした方法なら、
チャクラという概念を、
身体への注意を向けるためのフォーカスポイント
として使うことができます。
【チャクラ調整=病気を治すことではない】
ここは非常に重要です。
チャクラについて発信するとき、
「第3チャクラが弱いから胃が悪くなる」
「ハートチャクラが閉じているから心臓病になる」
「第6チャクラを開けばホルモンが整う」
などと医学的に断定するのは避けるべきです。
チャクラは、
医学的診断や治療の代替ではありません。
エネルギー療法で扱うなら、
呼吸。
リラクゼーション。
身体感覚。
注意。
瞑想。
自己観察。
などをサポートする枠組みとして考えるのが適切です。
【チャクラを見るなら“上下のつながり”を見る】
7チャクラで面白いのは、
それぞれを独立した7個の点として見るより、
身体の縦軸として見ること
です。
骨盤底。
下腹部。
上腹部。
胸部。
喉。
頭部。
頭頂部。
身体の中心を下から上へたどるような配置になっています。
そのため、
呼吸。
姿勢。
身体感覚。
注意。
意識。
などを、
一つの縦方向の流れとして観察する
ことができます。
例えば、
足裏の接地を感じる。
骨盤を感じる。
腹部呼吸を感じる。
胸郭の拡張を感じる。
喉を緩める。
頭部へ注意を向ける。
というように、
下から上へ順番に身体感覚を確認する方法もあります。
【まとめ|チャクラは“エネルギーの臓器”ではなく身体を見る一つの地図】
今回は、
チャクラとは何か?
について解説しました。
大切なのは、
・チャクラはヨーガ・タントラなどの伝統的身体観に由来する
・現在では7チャクラ体系が広く知られている
・ナディやプラーナという概念とともに説明される
・チャクラは現代医学上の解剖学的臓器ではない
・神経叢や内分泌腺と完全に同一ではない
・身体感覚・呼吸・瞑想を整理する地図として利用できる
ということです。
チャクラを学ぶときに重要なのは、
「どのチャクラを開けばどの病気が治るのか?」
を探すことではありません。
それよりも、
身体のどこに注意を向けると、呼吸・緊張・感情・意識にどんな変化を感じるのか?
を観察する。
第1チャクラから第7チャクラまで、
身体の中心を下から上へ一つの流れとして捉える。
チャクラとは、
身体・呼吸・意識を観察するための伝統的な“地図”の一つ。
このように理解すると、エネルギー療法を学ぶセラピストにとっても使いやすくなると思います。
ALLアプローチ協会
代表 山口拓也

























