いつも当協会の公式ブログをお読みいただき、誠にありがとうございます。
ALLアプローチ協会 山口拓也です。
今回は、
【五十肩】「仰向けで寝ていると右肩が痛くなる…。」内臓システムの関係
というテーマでお話していきます。
皆さんはこんな症状を訴える患者様を診たことはありませんか?
右肩関節周囲炎や右五十肩の方で、いつものように仰向けで肩の治療をしていると、
「だんだん肩が痛くなってきました…。」
「肩が重くなってきました…。」
という言葉をよく聞きます。
私が最初にこのような症状を訴える患者様と遭遇した時は、
「えっなんで?」
「ただ寝てるだけなのに…。」
「自分の治療によって悪化したのかな?」
そんな風に、なぜ寝ているだけで痛みが増悪してしまったのか?
全く意味が分かりませんでした。
そんな患者様に、ある部位の治療を行った結果、
・症状がその場で緩和した。
・日常生活場面でも仰向けで痛みが出なくなった。
といった結果を出すことが出来ました。
この患者様以降も、同じような症状を訴える患者様には、
この部位をアプローチしていくことで、
症状が改善していくケースが多くありました。
一体なにが原因で、どのアプローチで改善したのか?
それは、「肝臓治療」です。
なぜ肝臓が原因となりやすいのか?
それについて詳しく解説していきます。
<肝臓が疲労している?>
肝臓の疲労により、
・肝臓が硬くなる。
・肝臓が重くなる。
その結果、
「後下方に肝臓が偏移する。」
といったことに繋がっていきます。
肝臓が疲労している人が、仰向けで寝てしまうと、重力によってさらに後下方へと偏移が強まります。
それによって、横隔膜や右肩~頸部の筋膜を引っ張ってしまい、
症状の増悪に繋がっていきます。
<特にアプローチすべき肝臓の部位は?>
こういった症状を訴える患者様の場合、特に肝臓の後側が硬くなっているケースが多いです。
そのため、その部位を重点的にアプローチしていくことで、効率よく症状の改善に繋がりやすいです。
また、より効率よく調整をしていくために、「右下腿三頭筋の筋腱移行部」の内臓反射点を使うことをおススメします。
この反射点は、肝臓の後側の状態が反映されやすいため、さらに効率よく調整ができます。
【上記の肝臓の調整だけでは、対応が出来ない場合】
肝臓のみでは、
・症状が改善しない。
・すぐもどってしまう。
という場合は、以下の原因が考えられます。
① 心臓による構造性の影響
心臓の疲労により、
・心臓や心膜が硬くなる。
・心臓が重くなる。
その結果、「下方に偏移する」方がいます。
それによって、肝臓を上方から圧迫し、肝臓が後下方に偏移させてしまう。
といったイレギュラーなケースもあります。
この場合、肝臓のみの治療では十分にリフトができずに、
・症状が改善しない。
・すぐもどってしまう。
といった結果を招きます。
そのため、
まず心臓を調整し肝臓への圧迫を解消させてから、後肝臓のリフトを行うことで、
・症状の改善。
・もどりが少なくなる。
という結果に繋がったケースがいましたので、参考にしていただけたらと思います。
② 排泄系・循環系の治療
仰向けで寝るだけでも右肩に症状が出る方は、かなり肝臓が疲労している傾向にあります。
そのため、肝臓だけではなく、もっと広い視点で見ると、
「排泄システム」、「循環システム」
が正常に機能していないケースが多いです。
なので、排泄・循環に関わる
「腎臓」、「肺」、「心臓」、「腸」や、
「大腰筋」、「横隔膜」、「小咬筋」など、
の治療を行っていかないと、なかなか、
・症状が取りきれない。
・すぐもどってしまう。
といった方が多いので、
ここも視野に入れていただき評価・治療を展開していただければと思います。
【まとめ】
「仰向けで寝ているとだんだん右肩が痛くなる…。」
という特殊な訴えをする患者様には、
「肝臓」ということです。
そして、「構造性の問題」、「イネイトインテリジェンスの問題」
からも捉えて、「心臓治療」や「排泄・循環システムのアプローチ」も必要なケースもあります。
是非参考にしていただき、明日からの臨床で活用していただけたらと重います。
本日は以上になります。
最後まで当協会の公式ブログをお読みいただき、誠にありがとうございました!
それではまた!
ALLアプローチ協会 代表 山口拓也