みなさん こんにちは
ALLアプローチ協会 代表の山口拓也です。
みなさんは、ハイパーモビリティーって言葉を聞いたことがありますか?
患者さんを評価する上で非常に重要な視点となりますので、ぜひ知っておいて下さい。
今回の記事は、「ハイパーモビリティーから起こる問題点」について解説させて頂きます。
まずは、ハイパーモビリティーとは何なのかについて解説させて頂こうと思います。
■ハイパーモビリティーとは?
ハイパーモビリティーは、関節の過可動性の事を指します。
人の関節可動域は、正常範囲がありますが
関節の動きが過剰すぎる事を言います。
セラピストで言えば、関節可動域が低い、
制限があることは悪い事というイメージだと思いますが
過剰すぎても多くの悪い影響を引き起こします。
では、それは実際にどんな悪い影響があるのか?
まず、関節の可動域が過剰にある場合だと靭帯と
関節包の弛緩が原因である事があります。
靭帯と関節包が緩いと靭帯損傷や亜脱臼、
関節の腫脹や反復性損傷に繋がってしまいます。
もちろん体操選手など柔軟性がある人などはOKなんですが、
遺伝的な問題で関節が緩くなってる人もいるし
代償的にハイパーモビリティーになっている人が
大きな症状や疾患に繋がってしまいます。
■ハイパーモビリティーにより引き起こされる疾患・症状
まず、実際に臨床で多いのが代償的にある
関節が動きすぎて疾患に繋がってしまうパターンです。
この動きすぎは脊柱でよく引き起こされるので、理解が必要です。
脊柱で最も硬くなりやすいのは胸椎です。
胸椎は、迷走神経が通っているので自律神経の関連も深く
肩甲骨や横隔膜・肋骨との付着もあり呼吸が浅い人はすぐ硬くなってしまいます。
特に精神的ストレスにより、自律神経が崩れ呼吸が浅くなり
呼吸筋を硬くして胸椎が硬くなり頸椎・腰椎がハイパーモビリティーへと繋がります。
そして、頸椎や腰椎が動きすぎると
・頸椎ヘルニア
・頸椎症
・脊柱管狭窄症
・腰椎すべり症
・腰椎椎間板ヘルニア
・坐骨神経痛
など有名な疾患に繋がってしまいます。
骨格の大きなズレは、どこかの関節が硬まってしまい
代償的に動いた結果引き起こされることも頭に入れておきましょう。
ちなみに先ほど胸椎が固まると話しましたが
仙椎・仙腸関節など骨盤の動きが固まってしまい
腰椎に負担がかかるケースもあるのでしっかり覚えておきましょう。
もし評価の段階で、
腰椎に異常を感じても腰椎の動きすぎが骨盤からの代償で起こっている場合は
臀筋群や仙腸関節や仙結節靭帯、仙椎などの調整から
始めないといけないケースがあります。
■ハイポモビリティとは?
一応、ハイポモビリティについても解説していこうと思います。
こちらは、ハイパーモビリティーとは逆で動きが少ない事を指します。
ハイポモビリティの部位があることで、
代償的に過剰に動くハイパーモビリティの部位が出来ます。
動きのバランスが崩れてしまうことで、静的な安定機構が破綻します。
それによりハイパーモビリティレベルでの負担が増加し、
局所的な痛みに繋がります。
最後まで見て頂き誠にありがとうございました。
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ALLアプローチ協会 代表 山口拓也