筋膜リリース

腸腰筋の基礎・神経系の話

腸腰筋を治療することで得られる数多くのメリットとは…?

From 山口拓也

埼玉 越谷 治療院より

いつもALLアプローチ協会公式ブログをお読み頂き、
ありがとうございます!

今回は、理学療法士、作業療法士、柔道整復師に向けて
腸腰筋を治療することで得られる数多くのメリットとは…?
というテーマでお伝えしていきます。

皆さんは、腸腰筋の重要性をどこまで知っていますか?
治療することが多い筋肉だからこそ診て欲しいと思います。

【腸腰筋の重要性とは…?】

まず、腸腰筋は様々なことに影響します。

歩行時に働く筋肉でもあり

(立脚期や遊脚期どちらに影響する。大腰筋が短縮していれば、立脚後期に悪影響もしてしまう。)

末梢神経系や循環器系、呼吸器系(呼吸補助筋でもあるから)、内臓諸器官の機能にも影響します‼︎

筋連結の考えからは、腰痛にも深く関係しますね。

【大腰筋と腸腰筋の基礎とは?】

腸腰筋は、脊柱(胸椎12番や腰椎1番)

を起始とする大腰筋と腸骨からの腸骨筋が合わさって、

大腿骨小転子に付着する筋肉です‼︎

大腰筋と腸骨筋は、胸腰筋膜に包まれ筋裂孔を通って小転子につきます。

神経支配としては、腰神経叢と大腿神経で、

大腰筋はL1〜L3、腸骨筋はL2〜L4である。

【大腰筋について‥】

大腰筋は、浅部と深部に分かれる。

浅部は、第12胸椎、第1〜4腰椎の外側面と椎間板から分かれる。

深部は、第1〜第5腰椎の肋骨突起に始まる。

両層の間には腰神経叢がある。

腹腔および骨盤腔の後面に位置する筋で触診するには、

腸などの内臓を介して触診します‼︎

多関節筋でもあり(多くの関節を介している、脊柱や股関節、仙腸関節など)両側に大腰筋がある。

両側の収縮することで、背臥位にて上半身や下半身を起こすのに役たっている。

一側の収縮では、脊柱の側屈に関与。

股関節の屈曲や外旋にも関与‼︎

大腰筋の短縮が起こると、

腰椎を前尾方に引くことですべり症や

脊柱管狭窄症などに近いアライメント不良を引き起こす‼︎

【腸骨筋について…】

腸骨筋は、腸骨の上縁と腸骨窩から出るのと

下前腸骨曲のところからも起こる。

作用としては、股関節を屈曲、外旋する作用を持つ‼︎

【大腰筋と関連している筋肉って何個あるの?】

大腰筋が直に接して関連している筋肉は、

①腰方形筋 ②横隔膜 ③腸骨筋 ④小腰筋 ⑤最長筋 ⑥腸肋筋

との関連あり‼︎

腸骨筋では、①大腰筋 ②縫工筋 ③大腿直筋 ④内側広筋 ⑤大腿筋膜張筋 ⑥恥骨筋との関連あり‼︎

※筋膜ラインで考えればもっとありますよ‼︎

ただ、大腰筋の悪影響は上記の筋肉に直接影響します‼︎なぜなら、

上記の筋肉は直接連結しているからです。

【大腰筋と関連する神経を紹介‼︎】

・腸骨下腹神経(T12,L1)

大腰筋の外側縁にある腰神経叢からの最初の枝。

腰方形筋の内面を走り腎臓の後面を超え、

その後は腹横筋と内腹斜筋の間を通る。

・腸骨鼠径神経(L1)

大腰筋を貫いて男性では、陰囊に達する。

女性では、子宮円索とともに下降していく。

・陰部大体神経

腸骨鼠径神経と同様に大腰筋を貫く。

この神経は、陰部だけでなく外側の大腿の皮膚の感覚も司るので

覚えておきましょう。

・外側大腿皮神経

大腰筋の外側縁で腸骨窩の近くにあり腸骨筋を超えて

上前腸骨棘の下方まで行きます。

膝に至る大腿外側面の皮膚に分布する。

・大腿神経

最も強大な枝で、腸骨筋と大腰筋との間で溝を走る。

大腰筋の外側縁を走って鼠径靭帯に達し、

この下で筋裂孔を通って大腿の全面に出てくる。

鼠径靭帯の下でこの神経幹は複数に分かれます。
大腰筋、腸骨筋、恥骨筋などの筋肉に…

大腿前面とない側面の知覚に…伏在神経などにも…

・閉鎖神経

腰神経叢の最後の枝で大腰筋の内側を走っています。

内転筋群の運動を司っています。

腸腰筋には、これほどまでの神経との関連があります。

上記の神経は、腰部や大腿部の皮膚知覚に影響する神経ばかりです。

ゆえに大腰筋由来の腰痛や痺れなどに関与することを頭に入れておきましょう‼︎

大腰筋を治療することは、

神経の圧迫を取るばかりでなく

歩行やバランス機能にも非常に関与します。

次回は、大腰筋からくる腰痛やアライメント不良、

内臓への影響についても解説して行きたいと思います‼︎

最後まで読んで頂き本当にありがとうございました!

それでは、また明日!

山口 拓也

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