血管アプローチ

【血管アプローチ】病的血管による慢性疼痛を予防する生活習慣とは!?(慢性腰痛・五十肩)

ALLアプローチ協会 関東支部長 鈴木 正道です。

今回は、

「病的血管による慢性疼痛を予防する生活習慣とは!?(慢性腰痛・五十肩)」

についてお伝えさせていただきます。

◆第1~4弾で解説した情報↓

①施術と血流の関係性と体は太っているのに手足が痩せていることに対して疑問を投げかけました。

②足から分かる血流状態と血質、その他の情報について戻りに悩まされる理由について説明し、

視点を変えてアプローチをしていく必要性をお伝えしています。


③末梢毛細血管がゴースト化してしまう2つの原因を血管の損傷と赤血球の質から説明させていただきました。

④末梢毛細血管がゴースト化することを防ぐ自己管理のポイントについて説明しています。

第5弾からは、病的血管もやもや血管と慢性痛についてお伝えしています。

【前回の病的血管の3つのポイントを復習】

1.もやもや血管は漏れやすい

もやもや血管は炎症によって増殖した病的血管で、

血管の構造が漏れやすい構造になっています。


その理由は漏れることで炎症細胞である白血球を炎症部位に運ぶため。

この炎症細胞は痛み物質を放出するため炎症部位には痛みが生じています。

2.血管とともに増える疼痛神経細胞

人の毛管は発生の過程で血管の周りに神経も増殖していきます。

このことは多くの論文でも報告されているようで、疼痛部位に異常神経が増殖しているか調べたら

異常血管が先に出来て、あとから異常神経が増殖していたようです。

このもやもや血管と一緒に増殖する

異常神経は「裸の神経細胞=ミエリンがない神経」

であることが知られています。



長引く痛みは「ジンジン」「ズキズキ」「チクチク」「重い」などと表現されることが多く

裸の神経線維から信号がおくられることで起きる

痛みの感じ方です。

3.酸素の盗み取られ状態→血管はあるのに酸素が行きわたらない状態。

血管があるのに低酸素状態。


もやもや血管のような動脈から静脈に直接流れ込むような血管を

「動静脈短絡」といい、酸素を奪われた末梢組織は

血管が少ないと勘違いして、新しい血管を作るように指令を出すVEGFという物質を作り出します。

VEGF(血管内皮増殖因子)という物質が作り出す新しい血管も、もやもや血管なので

悪循環が続き、長い期間に渡って痛みが残存するケースが多くなるようです。

【もやもや血管を減らす生活習慣】

①有酸素運動

有酸素運動は、体の脂肪組織のタイプを炎症タイプからノーマルタイプに戻す効果が

報告されています。


第3弾の血管シリーズでもお伝えさせて頂きましたが、活性酸素によって

毛細血管の内皮細胞が損傷することがわかっています。

適度な有酸素運動は抗酸化力も高めてくれるため、

痛みがある方には、痛み部位にストレスのかからない

有酸素運動を継続していただくことが炎症を抑えながらもやもや血管を減少させていくことにつながっていきます。

②高カロリー食を止める

ラットレベルの研究段階では、高カロリー食を継続すると

滑膜や脂肪組織に血管が増え炎症性に変化し関節変形につながってくることが分かっています。

太るから関節が痛むのではなく、血管が関係して痛みが増加してくることが分かってきています。

③血糖値・糖尿病

もともと糖尿病における糖尿病性網膜症では、

網膜に異常な毛細血管が増え網膜の本来の機能を低下させている異常血管が問題になっています。


これが腎臓にできれば糖尿病性腎症となります。


では腎臓や網膜以外にも関節にもそういった異常血管が

できやすいかというと実際できやすいそうです。

みなさんは臨床で糖尿病の方が関節の痛みや慢性痛で悩んでいるのを良く見ていませんか?


実際糖尿病になってしまっては、それは医療のレベルです。

医師の管理のもと医療的なアプローチが優先されます。

しかし、現代人は糖尿病予備軍、副腎疲労の方々が増加しています。

ストレスから暴食・甘い物→血糖上昇→インスリン→血糖低下→空腹→間食→血糖上昇を繰り返しています。

そういった方々には、ストレスコントロールや

糖質の摂取方法の指導が必要になります。

血管と活性酸素でも以前お話ししていますが、

高血糖状態は活性酸素を発生させやすく、

毛細血管にダメージを与えやすいので末梢循環の低下から、

血管新生ホルモンの分泌、もやもや血管新生の悪循環に陥りやすいので

糖質や血糖にも注意が必要となります。



生活習慣レベルでも予防できることがあるので、栄養や食事の指導を注意できる範囲で行ったり、

安全な有酸素運動を指導することも自分の痛み治療の効果を上げていくことには

重要となりますので参考にしていただければ幸いです。

鈴木正道

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