みなさん こんにちは
今回は、「胸郭上口と脳脊髄液・静脈洞の関係について」という記事を書かせて頂きました。
ALLアプローチ協会 代表 山口拓也です。
胸郭上口って皆さんアプローチしている人いますか?
この部位が、さまざまな体液循環を阻害し多くの症状につながっているため
ぜひ今日から胸郭上口をアプローチして頂けると幸いです。
【胸郭上口と静脈洞の解説】
まず、胸郭上口と静脈洞について解説させて頂きます。
①胸郭上口について
胸郭上口とは、胸部の構造同士が形成する胸郭への開口部のことです。
この部位に頸静脈、頸動脈、迷走神経、横隔神経、食道、気管といった重要な構造が通っています。
◆構成するもの
胸骨柄、鎖骨、肩甲骨、第1肋骨、第1胸椎で形成している。
◆横方向の構造
胸郭上口は、横方向に走行しており体液循環や神経系を阻害しやすい構造となっている。
※ちなみに他の横方向の構造のものは?→横隔膜・骨盤角膜・膝角膜・足底腱膜など
②静脈洞について
静脈洞は、静脈血と脳脊髄液を頭蓋から心臓へと運ぶ排出経路です。
簡単に言えば、脳の血流と脳脊髄液を心臓に戻す道です。
静脈洞に問題があると、頭蓋内の体液がうっ血し上手く排出されません。
脳脊髄液は、脳の組織に送られた後に矢状静脈洞のくも膜顆粒を通って静脈洞に流れ込みます。
静脈血と脳脊髄液は、静脈洞をくだり頚静脈孔から内頸静脈へと流れ込み、そして心臓へと向かいます。
※その他にも、小さな経路としていくつかあります。
静脈洞の循環をアプローチするのであれば、静脈の経路をイラストで覚えるとより効果がアップします。
(著作権により画像を載せられないので、静脈洞のイラストを探してみて下さい)
【静脈洞系に異常があるとどうなる?】
静脈洞内の流れが悪いと、頭蓋内の体液に逆流を引き起こし脳脊髄液・老廃物・血液の排出効率を低下させます。
さらに、膜系統のねじれや緊張・ホルモンバランスの問題、脳神経への圧迫につながります。
静脈の排出が非効率になっていると、1次呼吸に柔軟性を感じず固まっているような感じがします。
だからこそ、静脈洞系の異常に対してアプローチをかけていくんですが、そこでよくやるのが胸郭上口となります。
【胸郭上口をリリースすべき理由について】
胸郭上口の問題は、内頸静脈の流れに対して逆圧を発生させやすい部位となっています。
結果、胸郭上口をリリースしないと頭蓋から心臓までの体液が上手く流れないということになります。
頭蓋の調整をする前に胸郭上口をリリースしないと、
せっかく頭蓋を開放したのに体液が逆流してしまい
頭痛やめまい、頭部の鬱血などが起こってしまう可能性があります。
【胸郭上口をリリースしよう】
①胸郭上口リリース(自動性のフォロー)
胸郭上口に対して、上下でサンドイッチ状態になるように両手で挟み込みます。
1次呼吸・2次呼吸に合わせて胸郭上口の動きをフォローして解放していきます。
1次呼吸の流れがしっかり流れるまで、辛抱強くフォローを続けていきます。
また、明らかに状態が悪いようであれば、横方向の振動を徒手で与えて動きを引き出していきます。
(体液の流れが良くなるようなイメージで)
ただ、このアプローチは1次呼吸が分からないと非常に難易度が高いため、難しければ別のテクニックで解放していきます。
②胸骨リリース・胸椎・肩甲骨リリース
このテクニックは、プレミアムコースなどの受講生は知っていると思いますが、
肩甲骨剥がしをしつつ胸椎リリースをする+胸骨リリースで胸骨自体の動きを誘導するテクニックです。
上記のアプローチであれば、1次呼吸をイメージせずに胸郭上口を解放可能です。
③圧痛操体やKポジション(操体法)
小胸筋・胸鎖関節・鎖骨下筋の圧痛操体で胸郭前面を解放することができます。
Kポジションの操体テクニックでも解放可能です。
私のセミナーでお伝えしておりますので、ぜひ実践してみて下さい。
以上が静脈洞と脳脊髄液(CSF)、胸郭出口との関係でした。
ぜひ、明日から胸郭出口のアプローチを実践して頂けると幸いです。
本日は以上となります。
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ALLアプローチ協会 代表 山口拓也
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