腸腰筋が引き起こす様々な障害とは…?
From 山口拓也
埼玉 越谷 治療院より
いつもALLアプローチ協会公式ブログをお読み頂き、
ありがとうございます!
今回は、理学療法士、作業療法士、柔道整復師に向けて
腸腰筋が引き起こす様々な障害とは…?
というテーマでお伝えしていきます。
前回も腸腰筋について解説しましたが、
本日も腸腰筋についての話をさせて頂きたいと思います‼︎
治療する際は、腸腰筋の基礎知識をしっかり頭に入れておきましょう‼︎
【腸腰筋と腰痛について】
大腰筋に筋硬結などの筋異常が起こった場合は、
大腰筋自体が血管や神経を圧迫しての痛みだけでなく
周囲の筋肉である腰方形筋や脊柱起立筋にも緊張が発生する場合があります。
慢性的な腰の張りなどにもつながってしまいますね‼︎
後は、ギックリ腰などの急性腰痛も
大腰筋が関与していることが非常に多いですね。
よく腰痛治療のために、
大腰筋などを含めた腹筋を筋トレしている人もいますが
逆に大腰筋を過疲労につながり腰痛を悪化させるので注意しましょう。
前回も話したが、大腰筋は多関節筋であり
胸腰椎〜小転子部に付着しており仙腸関節に負担をかけてしまいます。
なので、脊柱管狭窄症やすべり症、
ギックリ腰などの症例は大腰筋の筋緊張異常を引き起こし
仙腸関節への負担もかかっているので、
骨盤へのアプローチも必要になりますね‼︎
【腸腰筋が短縮すると股関節への影響は?】
腸腰筋は股関節の小転子に付着しているので、
腸腰筋が短縮すると大腿骨を外旋し前上方へ引き上げます。
そうすると、大腿筋膜張筋や臀筋群などの股関節内旋や伸展する筋肉
(拮抗筋)にも緊張が生じ臀筋由来の坐骨神経痛などが
引き起こされてしまいます‼︎
そして、どんどん大腿骨頭が寛骨臼に押し付けられ
股関節の運動時痛や長い目で見れば
股関節の変形に至ってしまう事も考えられますね。
【大腰筋や腸骨筋付近の血管紹介】
腰動静脈、腸腰動静脈、総腸骨静脈、
外腸骨動静脈などがあり物理的な腸腰筋による圧迫の可能性があります。
【腸腰筋と内臓への関与】
まず、大腰筋はディープフロントラインや筋連結の視点からも横隔膜との関連が強いです。
なので、大腰筋に何らかの障害を引き起こすと横隔膜への障害を引き起こして緊張状態になります。
そうなると、横隔膜上部にある肺や心臓を動きに制限を加えることとなり、
血液循環や呼吸作用の低下も引き起こします。
また、横隔膜の下にある肝臓や胃、膵臓、脾臓などにも悪影響が起こります。
(癒着や横隔膜から起こるマニュピレーションの消失)
他にも大腰筋の近くには、交感神経幹があり自律神経にも影響されると言われている。
ディープフロントラインの繋がりでは、心膜まで大腰筋と繋がっているので、筋膜のつながりとしても心臓に悪影響を引き起こす。
また、内臓に負担がかかっていると腸腰筋にも影響します。
肝臓→大腰筋上部の硬結
腎臓→大腰筋中部の硬結
腸の下垂→大腰筋下部の硬結
などにも繋がっている‼︎
腸腰筋は、臨床でも多々治療することが多いので
ぜひ基礎知識をしっかり身につけて治療して行きましょう。
最後まで読んで頂き本当にありがとうございました!
それでは、また明日!
山口 拓也
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