内臓治療における必要な生理学 膵臓治療編
from 山口拓也
埼玉 越谷 デスクより
今回は、「膵臓治療に必要な生理学について解説」していこうと思います。
やはり内臓治療を学んでもどのように使えば良いかわからない?
どんな症状の時に使えば分からないという人も多いでしょう。
膵臓は、「感情の臓器」とも呼ばれている内臓なので、ストレスがかかりやすく非常に負担がかかってる内臓でもあります。
また、様々なホルモンや血糖値の調整などに関わってくる内臓です。
ですので、今回は膵臓の生理学を解説していこうと思います。
【膵臓の生理学・解剖学】
●膵臓解剖学
まず、膵臓の長さですが14〜18㎝程度です。
重さは、70〜80gですね。
位置として、腹腔の後壁で、だいぶ深層部にあるので治療する際は深さを意識しましょう。
十二指腸と脾臓の間にあります。
膵頭部・膵体・膵尾の3つに分かれます。
ちなみにホルモン分泌では、膵尾部>膵体部>膵頭部の順番で、膵尾部が最もホルモン分泌が多い場所です。
(膵臓のホルモン分泌について ランゲルハンス島)
・A細胞:約20%、グルカゴンを分泌
・B細胞:約70% インスリンを分泌
・δ細胞:約10% ソマトスタチンを分泌
血糖値が不安定な人は、膵尾部が一番疲労しているので、膵尾部を中心にアプローチしましょう。
膵臓の高さは、L1〜L2の高さにあります。
治療する際は、膵臓の場合30度の角度で傾斜しているので、注意してアプローチしましょう。
構造的に横についているので、下垂しやすい構造ではありますが
筋膜で強く固定されているので、大幅な下垂はしません。
内臓治療する際は、下垂によって位置が変わっている時があるので注意しましょう。
【ホルモンの機能って?】
・インスリンについて
インスリンはランゲルハンス島のBsaiboude合成されます。
1日に約2mg程度ですね。
インスリンは血糖値を下げることで有名ですが、
これはなぜか?
それは、グルコースが体細胞の細胞壁を通過できるようにすることで、血糖値を下げます。
簡単に言えば、グルコースが通過できるようにしているから血糖値が下がるんです。
さらに、肝臓の代謝プロセスにも関わってきます。
・グリコーゲンの合成とグリコーゲン分解の抑制
・脂質の合成と、脂肪分解の抑制
・タンパク質の分解の抑制
などなど・・・
膵臓が弱ってたら、肝臓も弱っているケースが非常に多いですからね。
・グルカゴンについて
グルカゴンは、肝臓でのグリコーゲン分解と糖新生を促進するので、血糖値を上げます。
・ソマトスタチン
ソマトスタチンは、インスリンとグルカゴンの放出を抑制し、腸の蠕動運動を低下させます。
さらに、消化液の分泌を抑制し、消化活動を低下させます。
グルコース値をできるだけ一定に保つ機能があります。
これらの機能は内分泌ですね。
ちなみに内分泌というのは、血管内にホルモンを出すから内分泌です。
外分泌は、血管外の事ですよ。
というわけで、膵臓には内分泌だけでなく外分泌の機能もあります。
膵臓の外分泌は、膵液を膵管に分泌します。
その結果、「腹部の唾液」ともいえる膵液が1日になんと1、0〜、1、5リットルも十二指腸に到達します。
ですが、膵臓にアプローチしても十二指腸が硬かったら消化液が通らないので
どちらもアプローチすることが重要ですよ。
【外分泌液の効果】
・胃が強酸で消化した後に中性にする耐え目の重炭酸イオン
・タンパク質の消化(トリプシノゲン)
・炭水化物を分解する酵素(口内の唾液)
・脂肪を分解する酵素(リパーゼ)
ちなみに上記の酵素は、胆汁や十二指腸液と接触して活性化します。
ですが、十二指腸が硬くて膵液が膵臓(管)で活性化すると膵炎になってしまいますね。
これも、膵臓と十二指腸を同時にアプローチしなければいけない理由です。
【まとめ】
・膵臓アプローチする際は、膵頭、膵尾どちらをよりアプローチすべきかを見極める
・膵臓アプローチの際は、肝臓と十二指腸どちらも一緒にやるべき
・血糖値や消化関係は、必ずアプローチすべき内蔵の1つ
本日の記事は以上となります。
膵臓アプローチはプレミアムコースでお伝えしております。
皆さんのセミナー参加お待ちしております。
ALLアプローチ協会 代表 山口拓也