皆さんこんにちは♪
ALLアプローチ協会 山口拓也です。
本日も、当協会の公式ブログをお読みいただき誠にありがとうございます。
今回は、
「大腰筋のアプローチ方法をいくつ知っていますか?」
というテーマでお話しします。
皆さんは、「大腰筋」
というワードはよく聞いたことがあると思います。
また、
腰痛の原因であったり、基本動作・ADLのパフォーマンス低下の原因であったり、血流低下の原因であったりと、
臨床上かなりアプローチする頻度の高い筋だと思います。
最近であれば、
触診方法や調整方法、促通の方法を知っている理学療法士・作業療法士・柔道整復師は多いと思います。
皆さんは、
大腰筋へのアプローチ方法をいくつ知っていますか?
大腰筋は色んな部分とのつながりがあり、
大腰筋自体の硬さも様々な部分からの影響で硬くなっていることが臨床上多いです。
どれだけ引き出しを持っているか?
が大腰筋をより正確に調整していく上で重要になります。
私が今思いつくアプローチ方法だけでも大きく分けて7つのアプローチ方法があります。
① ダイレクトマッサージ
<触診>
臍から4横外側のところから前額面上垂直方向に指を侵入していき、そこから内側に指を入れていくと大腰筋の筋腹を触れることができます。
<方法>
これはシンプルに、大腰筋をマッサージする方法です。
② ディープフロント・ライン(DFL)のつながりを使う
小胸筋、斜角筋、内転筋、内側ハムストレングス、腓腹筋内側、後脛骨筋、頸長筋など、
アナトミー・トレインの著書で知られているDFLのつながりを活用して筋を調整する方法です。
大腰筋自体の硬さが、DFLでつながりがある他の筋の硬結により硬さができているという考え方のもと筋を緩めていきます。
③ 近位のハムストレングスとのつながり
近位(坐骨結節に近い部分)のハムストレングスが収縮ができる状態(筋が伸びることも縮むこともできる状態)に調整をすることで、大腰筋も収縮しやすい状態(筋が伸びることも縮むこともできる状態)、つまり緩んでいる状態になるため、近位ハムストレングスへのアプローチで大腰筋を調整できます。
④ 腎臓とのつながり
大腰筋と腎臓は解剖学的に隣接しており、腎臓の硬さにより大腰筋の硬さを作っているケースが多々あります。
筋・筋膜ではなかなか取り切れない硬結やすぐ硬さが戻ってしまうような症状の患者様には腎臓の調整により、大腰筋を調整できるケースが多いです。
⑤ 肝臓とのつながり
解剖学的に肝臓は横隔膜と接しており、横隔膜と大腰筋はDFLのつながりで直接つながっています。
そのため、肝臓の硬さを取ることで横隔膜が緩み、結果的に大腰筋が調整できるケースがあります。
特に、TH12~L!の部分(横隔膜と大腰筋のクロスポイント)の硬結に関しては、肝臓由来のものが多いです。
⑥ 経絡(脾経、肝経、腎経)とのつながり
②で解説した通り、大腰筋はDFLの筋膜に含まれます。
DFLは、経絡の中の脾経、肝経、腎経とリンクしている傾向にあります。
そのため、この3つの経絡の調整や経穴を調整することで大腰筋の硬結を取ることができる方もいます。
⑦ 腰椎を使った大腰筋リリース
腰椎を操作することで、大腰筋の調整は可能です。
理由としては、
・腰椎肋骨突起に付着する筋のため
・多裂筋とのつながり(IC・TSTの運動連鎖)。
運動連鎖では、多裂筋が伸張されるときには大腰筋も伸張し、多裂筋が短縮するときは大腰筋も短縮するといったつながりがあります。
以上、7つのアプローチ方法の具体例を挙げました。
他にもアプローチ方法はあります。
なぜ、いろいろなアプローチ方法を知っておく必要があるのか?
それは、
対応できる患者様の数が圧倒的に増えるということです。
逆に、
1つか2つしか大腰筋のアプローチ方法を知らないと、
対応できない患者様が出てきてしまうことになります。
大腰筋が痛みやパフォーマンスの原因だと評価で分かっていても、しっかりと調整ができるスキルを持っていなければ非常に勿体ないです。
患者様によって、筋膜のつながりでアプローチで緩む方もいれば、経絡・内臓のつながりを知らないと緩まない方も中にはいるのです。
なので、
セラピストとしてどんな患者様にも結果を出すためには、
1つの筋・関節に対するアプローチの引き出しをどれだけ持っているか。
がとても重要だと思います。
本日は以上になります。
最後まで当協会の公式ブログをお読みいただき誠にありがとうございました☆
ALLアプローチ協会 山口拓也