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代表の山口拓也です。
今回の記事は、「フラクタル理論」について書かせて頂こうと思います。
皆さんフラクタル理論って聞いたことありますか?
基本的には、図形や海岸線で用いる言葉ですが
身体とも深い関係がある理論ですのでぜひ臨床の参考になればと思います。
フラクタル理論とは,
複雑で不規則な図形では、どの微小部分にも全体と同様の形が現れる自己相似性があり、
したがって部分を次々に拡大すれば全体の形が得られるとする理論の事をいいます。
※例
上記の写真も全体の写真ではあるが一部分を拡大すれば全体の形が分かる
他にも海岸線や雲の形、宇宙、身体など
その一部分を拡大すると元の図形と同じになる自己相似性を保ちます。
この理論は数学者が考えたもので
「複雑な組織化は単純なフィードバック機構によって起こる」
数学的ルールを見つけ、方程式を生み出したのがフラクタル理論です。
その方程式によって生み出される形が「バラバラ(fractuured)」である性質から、これらの形を「フラクタル(fractal)」と名づけました。
よく言われている
日本の蝶の羽ばたきが、海外でハリケーンを引き起こす(バタフライ効果)のもフラクタル理論となります。
小さな渦とほぼ相似の効果を生み出していきますからね。
身体に起こるフラクタル理論
実はこの理論は身体でも言える事なんです。
身体で表すとこのような考え方が表せます↓
①形の似ているような箇所は何らかの繋がりがある
■例↓
・肩関節ー股関節
・肘関節ー膝関節
・手関節ー足関節
・乳頭部(下部)ー後頭部(下部)ー肩甲骨(下部)ー臀部(下部)ー足底部ー膝裏ー手部
※形の形状・シワが似ている↑
などなど
②似たような箇所には、同じような症状が出現する
■例↓
・肩関節の拘縮が起こると股関節にも同じような現象が起こりやすくなる
・腕橈骨筋の緊張が高いと前脛骨筋にも緊張が高くなる
・手掌腱膜の硬さがあると足底腱膜の硬さにつながる
などなど
ロベットブラザーの法則とかもこのような理論が関係しているかもしれませんね。
フラクタル理論を臨床・徒手テクニックに活かす
フラクタル理論は評価〜アプローチまで考えることが必要です。
■評価・仮説・考察の考え方
(評価・仮説の考え方)
ケース①
五十肩の場合、肩関節に主要問題点があるケースでも
股関節のアプローチをしないと症状のもどりや
痛みが取りきれないのではないか?
ケース②
手根管症候群で前腕屈筋群と手部のアーチの調整をしたが
症状のもどりがある場合、足部のアーチと前脛骨筋や後脛骨筋などのアプローチが必要なのではないか?
ケース③
徒手治療として
肩関節周囲のインナーマッスルの調整をしながら
股関節のインナーマッスル(腸腰筋)を同時に調整して
筋硬結とアライメントを治していく。
などなど
フラクタル理論を使えば臨床の見方がさらに広がります。
【まとめ】
フラクタル理論を意識してぜひ臨床に取り組んでみてください。
本日も最後まで見て頂き本当にありがとうございました。
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ALLアプローチ協会 代表 山口拓也