おはようございます。
ALLアプローチ協会 関東支部長 鈴木 正道です。
本日は、「アレルギーに対応する内臓アプローチ免疫機能を高める内臓5つ」についてお伝えいたします。
前回、免疫にはT細胞とTレグがあり、攻撃性のT細胞を抑制するTレグが現症すると
T細胞の暴走により過剰な免疫反応がアレルギーという形で出現する話をさせて頂きました。
また暴走したT細胞は、アレルギーという形ではなく免疫疾患に関与したり、神経系難病にも
関係性が示唆されており免疫系にアプローチすることで今まで対応困難であった疾患にも貢献することができます。
ポイントは3つ
①腸の活動を最大限に引き出す内臓の考え方
②免疫機能を高めるための内臓の考え方
③免疫細胞・ホルモンを活動させるための循環の考え方
前回は①に関して腸の活動を最大限に引き出す考え方をお伝えさせていただきました。
今回は①の中で伝えきれなかった腸の機能を最大限引き出すインナーアプローチを説明した後、
②免疫機能を高めるための内臓の考え方
③免疫細胞・ホルモンを活動させるための循環の考え方
につてお伝えいたします。
〈腸の機能を最大限引き出すインナーアプローチ〉
Tレグを作るためには、腸内細菌(クロストリジウム)が作り出す短鎖脂肪酸(酪酸)が未熟なT細胞に働きかけ、DNAのスイッチを切り替えることでTレグへの成長を促しいていると考えられています。
そのため、腸内で腸内細菌(善玉菌)の餌を与え、菌が繁殖しやすい環境を整えることが必要となります。
餌とは食物繊維です。
食物繊維は水溶性・不溶性食物繊維に分かれますが、日本人は水溶性食物繊維の摂取が不足しがちなので、意識して摂取することが必要になります。
腸内細菌が繁殖しやすい環境は、体温36.5から37℃の間で、深部体温が40℃ぐらいまでが筋が繁殖しやすい状態となります。
また善玉菌が増えるためには、悪玉菌を増やさず、日和見菌を善玉菌の味方につけることが重要となりますので、動物性たんぱく質の過剰摂取や脂質の過剰摂取には注意しましょう。
【免疫機能を高めるための内臓の考え方】
免疫に関与する臓器は5つ
①胸腺
T細胞の訓練学校みたいな物
T細胞のTはTh(胸椎)のこと
未熟なT細胞を攻撃性のT細胞と
抑制性のTレグに分化させる部分です。
胸腺は若いうちは機能が高いが
加齢に伴って退化して脂肪細胞に
置き換わってしまいます。
胸腺がいつまで残存しているかは
人によるようです。
②腸
腸にも免疫細胞を教育する
訓練学校みたいなものがあります。
腸の免疫細胞に敵と味方を教育し、
敵に対しては攻撃して
ウイルスや細菌の侵入をブロックする
機能を持っています。
腸管免疫は免疫機能全体の7割を占めると
言われています。
③肝臓
肝臓には解毒・生体防御作用があります。
胃から腸を通って最後の関門肝臓で
クッパ―細胞が血液中の異物を除去したり、
細菌を殺して体を守り働きがあります。
④脾臓
人体最大のリンパ器官
白脾髄でB細胞、Tリンパ球、形質細胞を
成熟させる。
⑤胃
胃酸の酸を使って細菌を殺す。
ほとんどの細菌は胃で死滅する。
たんぱく質の分解に重要。
これら5つの内臓免疫システムの調整をしていくことで体内に入った異物・細菌を適切に対処できる体にしていく必要があります。
【免疫細胞・ホルモンを活動させるための循環の考え方】
免疫細胞を運んでいるのは結局は体液です。
その体液の運搬機能が低下すると局所的な皮膚炎などを起こしたり、
異物の排泄作用が低下してアレルギーを起こします。
過去にリンパの流れや脳脊髄液の流れに関してお伝えさせていただいていますので
今日は血液に関して説明すると、血液の流れや栄養の運搬・排泄作用に関しては、赤血球の質と血管の柔軟性が必要となります。
赤血球の質は、実際脾臓や肝臓の造血機能も重要になりますが、
腸粘膜に穴が開くリッキーガットが現代日本の食生活では増えてきて、未消化の3大栄養素が血管内に侵入していくと赤血球同士をくっつける糊の役割をはたしてしまうため、
血流が低下しやすくなるので、腸の機能を高めることは血流に関しても必須となります。
血管に関しては、柔軟性の調整は自律神経によって調整されている面もありますが、
血管を包んでいる筋膜の影響や動脈硬化など様々な要因があります。
血管の触診や脈診を通して局所的な血流低下を起こしている部位には、軟部組織対して介入していく必要もでてきます。
【まとめ】
内臓機能・免疫機能・体液循環を促通することで、過剰な炎症免疫反応を予防し、アレルギー、免疫疾患に対応していきましょう。
本日は以上になります。
ALLアプローチ協会 関東支部長 鈴木 正道