蛋白質の選び方と注意点(動物VS植物)
おはようございます。
all アプローチ協会 鈴木 正道です。
今日は、理学療法士、作業療法士、柔道整復師の方へ向けて
「たんぱく質について」
お伝えさせていただきます。
たんぱく質、みなさんは当たり前すぎてその大切さを説明できずに軽くみていませんか?
【たんぱく質って】
筋肉や内臓、皮膚、爪、血液など、さまざまな部位を作る成分になります。
また、代謝や消化などの役割がある酵素やホルモンを作ったり、
神経伝達物質の成分になって脳の働きを活性化したりします。
ほかにも、免疫機能に関与したり
糖質や、脂質が不足していると1g当たり4kcalのエネルギーを生み出す。
めっちゃ大切な栄養ですね!
【どれくらい摂取が必要?】
タンパク質は、1日の摂取エネルギーの15%を目安に摂取しましょう。
→一般成人にとって1日に体重1kgあたり1gのタンパク質が必要
→高齢者は消化能力が落ちているためこれで足りているとは限らない
【たんぱく質の含有量と食品の目安】(100g当たりのたんぱく質含有量)
マグロ赤身26.4g
鶏ささみ23.0g
プロセスチーズ22.7g
紅鮭22.5g
豚モモ(赤身)22.1g
牛ヒレ(赤身)19.1g
納豆16.5g
鶏卵12.3g
木綿豆腐6.6g
牛乳3.3g
【良質なたんぱく質とは?】
人間の体は20種類のアミノ酸からできていて、9種類は体内で合成出来ないた
め食べ物から摂取する必要がる。食品に含まれるアミノ酸はの配合バランスに
よっては一部しから体に使われなくなってしまう。
食材のアミノ酸バランスが最も理想的なとき、その食材のアミノ酸スコアが
100であり、良質なタンパク質であると言える。
◆アミノ酸スコア
精白米:65
大豆:86
牛乳・鶏卵・肉・魚:100
さらに、食べた物がすべて吸収できるわけではないため吸収率も大切となる。
たんぱく質利用率
精白米57%
大豆61%
牛乳82%
牛肉67%
魚80%
鶏卵94%
【植物性たんぱく質VS動物性たんぱく質】
◆植物性たんぱく質
植物に含まれるたんぱく質のことを植物性たんぱく質と言う。
植物性たんぱく質は大豆たんぱく、小麦タンパクの2種類に分類される。
植物性たんぱく質は油脂をほとんど含んでいないため、低脂肪、低カロリー
植物性たんぱく質に偏り過ぎた食事は必須アミノ酸を取りきれないリスクがあ
る(アミノ酸スコア低め)
◆動物性たんぱく質
肉や魚などの同部からとることができるたんぱく質を動物性たんぱく質とい
う。
ホエイ、カゼイン、卵白の三種類が動物性たんぱく質に分類される
動物性たんぱく質の良いところは必須アミノ酸のバランスが良い。(アミノ酸
スコア100)
どっちを食べたらいいの?
必須アミノ酸の摂取を考えれば当然動物性たんぱく質をとるべきである。
事実、高齢者では肉を食べなさ過ぎて低栄養や底アルブミンの症状をきたして
いるケースが増えている。
動物性たんぱく質は消化・吸収の過程で窒素・アンモニアを発生させ、肝・腎
に負担をかける。
乳製品に関しては日本の成人には乳糖を分解するラクターゼが少なくなるため消化にも悪い。
また動物性たんぱく質は腸内細菌の悪玉菌の餌となり、過剰摂取は腸内環境の
低下→免疫機能・排毒能力の低下につながる。
植物性たんぱく質はアミノ酸スコアで劣るものの大豆製品はイソフラボンやβカロテン、フラバノールといったファイトケミカル(抗酸化作用・免疫UP)を含んでいる
食物繊維を摂取することで腸内細菌の善玉菌の餌となり、腸内環境を改善させ→免疫機能・排毒作用の向上につながる。
結局、どちらにも長所、短所がありどちらが良いといったわけではない。
遺伝的に言えば農耕民族である日本人には
食植物性たんぱく質の方が体質や腸の形状には合っている。
メタボ健診が開始された時には肉を減らすことが指導されてきたが、近年では肉と魚がは1対1の割合でとることが進められる。
消化の負担を考えれば昼食を肉に、夜は魚が望ましい。
動物性・植物性はバランス良く、体調に合わせて調整する必要があります。
便が臭かったり、お腹の調子が悪い時は動物性たんぱく質は控えるようにしま
しょう。
たんぱく質不足が疑われる場合は、血液検査を受けるなどして医師・栄養士に
も相談しましょう。
ではやはり肉は食べたほうがいいんですよね?
先生?
と言われたみなさんはどう答えますか?
極端な話をすれば、「肉にしかない栄養素」など存在しないと答えます。
たしかにアミノ酸スコアで言えば肉は100です。
しかし、魚を食べても100です。
米や、豆は単体ではアミノ酸スコアが100にはなりませんが、
一緒に食べると特定の必須アミノ酸を補いあうため
アミノ酸スコアも動物性食品に勝るとも劣らないタンパク源となります。
その他にも
肉に豊富な亜鉛や鉄のミネラルも
栄養の基本「まごわやさしい」を食べていれば十分カバーできます。
肉はあくまで嗜好品としてとらえていただいても構わないと思われます。
若い人は付き合いもあるため無理な制限をせず、
◆腸内環境の評価(便の性質の評価)をしながら調整していきましょう。
栄養に力を入れ過ぎて、社会的交流を失わないような注意も必要です。=社会的健康
たんぱく質に対する知識は整理できましたでしょうか?
今日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今日も一日良い時間をお過ごしください。
all アプローチ協会 鈴木 正道