皆さんこんにちは♪
ALLアプローチ協会 山口拓也です
本日も当協会の公式ブログをお読みいただき誠にありがとうございます。
今回は、
【変形性膝関節症】立ち上がり時の痛みへの対策~実技編~
というテーマでお話しします。
前回のメルマガでは、
LR(ローディングレスポンス)が機能しやすい筋・関節の状態に調整すること。
が介入のポイントということをお話ししました。
今回は、
実際の介入方法・治療テクニックをお伝えします。
① 前脛骨筋
<触診>
Ⅰ.第5中足骨底(出っ張っている部分)からつま先側の谷を触ります
Ⅱ.そこから真横(内側方向)に辿っていただくと、内側楔状骨と第1中足骨底の裂隙(リスフラン関節)に当たります。そこが、前脛骨筋の停止部であり、最も硬結の出来やすい部位です。
<調整方法>
☆LRでは、短縮できる状態に調整する必要があるため、基本的には起始と停止を近づける方向に徒手で誘導していきます。
Ⅰ.ポジション
足関節背屈・内販、膝関節屈曲位が比較的緩みやすいポジションとなります。
Ⅱ.運動連鎖のつながり
LRの運動連鎖でつながりがあるヒラメ筋を操作点にしながら、前脛骨筋を緩めていきます。
Ⅲ.筋膜のつながり
SFL(スーパーフィシャル・フロントライン)でつながりのある大腿直筋を使いながら緩めていく。
② ヒラメ筋
<触診>
Ⅰ.腓骨頭を触ります。
Ⅱ.腓骨頭の真裏を触ると、そこがヒラメ筋の起始部で最も硬結ができやすい部分になります。
<調整方法>
☆LRの運動連鎖では、伸張できる状態が必要なため、基本的に起始と停止を離していくベクトルへ調整していく。
Ⅰ.ポジション
足関節背屈・内販、膝屈曲位、脛骨後方・内側
Ⅱ.運動連鎖のつながり
・LRの運動連鎖のつながりがある前脛骨筋・膝蓋腱を操作点とし緩めていく。
・脛骨後方and内側方向に誘導し緩めていく。
Ⅲ.筋膜のつながり
SBL(スーパーフィシャル・バックライン)のつながりがある足底腱膜、下腿三頭筋の筋腱移行部などを操作点にし緩めていく。
③ 大殿筋上部繊維
<触診>
Ⅰ.PSIS(上後腸骨棘)を触ります。
Ⅱ.そこから、外側(寛骨側)に1~2横指側が起始部になり、硬結ができやすい部位となります。
Ⅲ.また、腸骨稜から下の部位は胸腰筋膜と重なっている部分となっており硬結ができやすい部位となります。
<調整方法>
☆LRの運動連鎖では、伸張できる状態が必要となるため、基本的に起始と停止を離していくベクトルへ調整していく。
Ⅰ.ポジション
股関節屈曲・内転位(側臥位)
・硬結部位をダイレクトにマッサージをしていく。
・PSIS外側1~2横指と大転子を抑えて、大転子を遠位方向へリリースしていく。
Ⅱ.運動連鎖のつながり
LRの運動連鎖のつながりがあるヒラメ筋・中殿筋中部繊維を操作点にしながら緩めていく。
Ⅲ.筋膜のつながり
SBL、LL(ラテラルライン)のつながりがある、腹斜筋、ハムストレングス、大腿筋膜張筋、腓骨筋を操作点にし緩めていく。
④ 中殿筋後部繊維
<触診>
Ⅰ.大転子を触ります。
Ⅱ.大転子の直上の硬い組織が中殿筋の前部繊維に当たります。
Ⅲ.そこから後方の部分が後部繊維になります。
<調整方法>
☆LRの運動連鎖では、伸張できる状態が必要なため、基本的には起始と停止を離していくベクトル(伸張方向)に調整していく。
Ⅰ.ポジション
股関節屈曲・内転位 側臥位
・硬結部位をダイレクトにマッサージしていく。
・腸骨稜の前半分と大転子を押さえ、大転子を遠位方向にリリースしていく。
Ⅱ.運動連鎖のつながり
LRの運動連鎖のつながりがある、ヒラメ筋・大殿筋上部繊維を操作点にしながら緩めていく。
Ⅲ.筋膜のつながり
SBL、LLのつながりがある、大殿筋、大腿筋膜張筋、腹斜筋、ハムストレングス、腓骨筋を操作点にしながら緩めていく。
ポジション、運動連鎖・筋膜のつながりを駆使しながら、
硬結部位を捉えながら、短縮方向と伸張方向のどちらに誘導したほうが良いのかを考慮し調整していくことで、効率的に筋を調整することができますので、
ぜひ臨床で試してみてください!
今回は以上になります。
本日は当協会の公式ブログをお読みいただき誠にありがとうございます。
ALLアプローチ協会 山口拓也