From 山口拓也
埼玉 越谷 整体院より
いつもALLアプローチ協会
公式ブログをお読み頂き、
ありがとうございます!
今回も意欲の高いセラピストさんに向けて
「頭蓋仙骨療法における効果・禁忌・テクニック」
というテーマでお伝えしていきます。
以前にも頭蓋治療について書かせていただきましたが、
今回も重要なポイントを書かせて頂きたと思います。
頭蓋仙骨療法で基礎・基本を忘れている方や
実戦したことが無い人は、ぜひご覧下さい。
【頭蓋仙骨療法を行う上で重要なポイントとは・・・?】
頭蓋仙骨療法を行う上で最も重要なポイントは何か・・・?
正直、山ほどあります。
タッチの強さ、治療者側の感覚レベル、解剖学、生理学、練習量など・・・
その中で、一番最初に学ぶべきは解剖学です。
頭蓋治療では、解剖学の知識が最も重要になります。
頭蓋治療では、頭蓋骨1つ1つの動きを引き出したり縫合を緩めたりします。
また、蝶形骨をギアとして1次呼吸を行っており蝶形骨と後頭骨の解剖学や硬膜の知識も必要となってきます。
とりあえず、まだ頭蓋仙骨療法をやっていない人やまだ知識不足な人は、解剖学から勉強していきましょう。
【頭蓋治療に必要な縫合について・・・】
①冠状縫合・・・前頭骨と頭頂骨
②矢状縫合・・・左右頭頂骨
③ラムダ縫合・・・頭頂骨と後頭骨
④鱗状縫合・・・側頭骨と頭頂骨
【頭蓋治療で案外知られていないポイント】
頭蓋治療で、動きが硬くなりやすい部位があります。
そのアプローチも本来必要なのですが、知らない人が多いのが現状ですね。
①プレグマ:矢状縫合と冠状縫合の会合部
②ラムダ:ここはラムダ縫合ではなく、ラムダという部位です。
③プテリオン:前頭骨、蝶形骨、側頭骨および頭頂骨の結合部
④アステリオン:頭頂骨、後頭骨、側頭骨の結合部
【硬膜について】
硬膜の知識を皆さんは、勉強しているでしょうか・・・?
頭蓋仙骨療法には、硬膜リリースという治療があります。
それだけ、硬膜と頭蓋仙骨療法は重要ということです。
というわけで、硬膜の知識を書かせて頂きたいと思います。
◆硬膜とは・・・・
・脳脊髄を包んでいる膜
・硬膜・クモ膜・軟膜を合わせて髄膜と呼ぶ
・硬膜は、外傷や感染から守っている役割
・脳を包んでいるのが脳硬膜
・脊髄を包んでいるのが脊髄硬膜
①脳硬膜とは・・・?
脳硬膜は内層と外層の2層構造です。
大脳鎌、小脳鎌、小脳テントを作り、コンパートメントに分け脳を保護している
※ちなみに硬膜の間には?
硬膜は、比較的に厚い構造をしており硬膜内層や硬膜外層に分かれます。
この中に静脈血が流れる管腔構造があります。
これを、硬膜静脈洞と言います。
硬膜静脈洞:上矢静脈洞、下矢静脈洞、横静脈洞、S状静脈洞、海綿静脈洞、上/下椎体静脈洞があります。
この中にくも膜顆粒が存在していて、
脳脊髄液を静脈に戻す役割を果たしています。
②脊髄硬膜とは・・・?
脊髄硬膜は脳硬膜とは違い、骨膜と癒着していない。
脊髄硬膜は、上下の縦の繊維方向であるため横方向のねじれに弱い。
2つの硬膜がありますが、硬膜リリースとして治療する場合は、脊髄硬膜を治療していきます。
もちろん、脳硬膜の治療もしますけどね。
脊髄硬膜ですが、後頭骨から脊柱と脊髄を通って(硬膜管)仙骨(S2)に付着します。
そのため、仙骨や脊柱のアライメント不良は、硬膜の歪みを生じて脳脊髄液の循環を阻害します。
頭蓋仙骨療法では、仙骨や脊柱の治療も重要となってきます。
【頭蓋仙骨療法の禁忌】
・CVAの急性期
・動脈瘤
・動静脈奇形
・延髄ヘルニア
・頭蓋骨骨折
・妊娠の前後13週
・急性全身感染症
・状況によるが、
生理の3日目までくらいは強刺激NG
【頭蓋仙骨療法 目的】
①頭蓋骨の可動性改善
②頭蓋仙骨リズム改善
③硬膜の緊張緩和
④神経拘束の改善
【頭蓋仙骨療法テクニック】
耳を使っての治療。
耳管から中の硬膜がつながっているため耳を外側に引っ張ることで、側頭骨と硬膜の緊張を緩和することができる。
ポイントは、しっかりエンドフィールまで引っ張ること・・・
などなど、
話せば山ほど、話すことはある治療方法でもあります。
以前に頭蓋仙骨療法について、話させて頂いた動画がありますので見たい方はぜひご覧くださいませ。
ALLアプローチ協会 代表 山口拓也