経絡アプローチ

【経絡+キネシオロジー】肝経を使って筋にアプローチ〜五十肩・頚椎症・猫背〜

おはようございます。

いつも当協会の公式ブログをお読みいただき、

誠にありがとうございます。

ALLアプローチ協会 関東支部長 鈴木 正道です。

今回のテーマは、

「肝経を使ってアプローチの幅を広げる」

についてお伝えいたします。

Allアプローチ協会のコースでも

ご紹介している経絡アプローチですが、

経絡を使ったアプローチは様々な視点で

使うことができます。

基本的な使い方として

一番簡単な方法が井穴の固さを取ることです。

井穴は経絡のエネルギーが出入りする爪の付け根の部分です。

肝経の井穴は母趾の爪の付け根の外側部分です。

この井穴に圧痛が強かったり、

爪の病変や変形がる場合、もしくは母趾の屈曲・伸展、回旋の

可動域制限がある場合、肝経のライン上もしくは肝臓、肝臓システムに

不調や硬結、可動域制限が出ていることが示唆されます。

実際井穴や母趾の固さを取っていくことで

経絡のライン上の固さをとることができたり、

肝臓の内臓アプローチを簡単に行うことができます。



肝臓の経絡上でよくアプローチする経穴をご紹介しておきます。

正直、経穴全部覚える必要はあまり感じていません。


筋・骨格系で重要な部分や臨床上重要な部分をある程度抑えて、

あとはその経穴周囲に問題があれば

経絡にアプローチしながら局所のアプローチを

成立させていくことが私は多いです。



最近は経穴や経絡をあまり使わない鍼灸師の方も多いそうですが、

実際経穴が解剖学上で重要な部分にあるので、

逆に経穴を避けてアプローチするのもおかしい感じがします。


以下、肝経の覚えておくと便利な経穴です。

①大衝

肝経の原穴といって肝経の中でも重要な経穴です。

筋膜においても、前方の筋膜における

足部の中心となる部分で、足部の第一・第二中足骨の交わる部分より

やや遠位部で硬結や圧痛が強い陥凹部にあります。

この部分の硬結や筋膜の滑走不全をとっていくと膝の痛みや鼠径部の痛みがとれるケースが多くあります。

②陰包

膝蓋骨より4から5横指上で、縫工筋の後方にある硬結部位がだいたい陰包です。

この部分は内転筋の固さにも影響しますし、大内転筋の固さがとれない時にも使えます。

③急脈

恥骨上を大腿動脈が通る交点が急脈の部位です。


ここの硬結をリリースすることで、鼠径部のつまりや、下肢の血流を改善することが

できるので触っておくポイントになります。



④章門

第11肋骨尖端部分で、体幹の回旋に影響が出やすい部分です。

この部分の硬結が頚部の回旋に影響することも

筋膜のつながりで影響するので評価で使ってみましょう。

⑤期門

第六肋間で乳頭ライン上にあります。

この部分は深部でもろに肝臓と横隔膜があるので

井穴と一緒に固さを評価しておく必要があります。



私は肝経のライン上でアプローチをする時は、スクリーニングでこれらの経穴は、10秒程度でチェックします。

ここからお伝えする内容は、プレミアムコースでもお伝えしていいない

内容になりますが、経絡は本来東洋医学に特化した内容になりますが、

キネシオロジーという学問でも取り扱われています。

経絡の不調をみるのに、筋力検査を使って評価する方法があります。

【肝経の場合】

大胸筋の胸肋部繊維と菱形筋が肝経の状態を評価できる指標になります。

そして肝経にアプローチすると大胸筋胸肋部繊維や菱形筋の筋力が向上したり、

痛み・硬結がとれてきたり、関連する関節の可動域が変化したります。

肝経の場合怒りの感情や解毒に負担のかかる食生活などで上記の筋に負担がかかることが

あるので同時に問診しておくことで、感情の問題と肝臓疲労の問題が改善することもあります。

アプローチの方法は、大胸筋胸肋骨部繊維の場合は、

肝経の井穴を軽く爪の付け根を開くように触りながら大胸筋胸肋部を

軽く触れていると筋が緩んで来たり、ぴくぴく動いてくる感覚を感じることができます。

また、大胸筋胸肋部の脊髄反射ポイントであるT5の棘突起と肝経の井穴を同時に触れていると

T5の棘突起のズレや動きの悪さ、圧痛が取れてきて、同時に大胸筋胸肋部の筋力や可動性が向上していることもあるのでためしてください。

ポイントは優しく触れているだけです。

よくよく考えればこれらの筋と怒りの感情のつながりは、分からなくもない関係性があると思います。

井穴マッサージや、経絡ラインマッサージ、経絡ストレッチ以外にも、

経絡と筋の関係性も応用して使っていただくと、

肝経をアプローチすることで、姿勢や肩の動き、呼吸にも応用していただけるかと

思いますので参考にしていただければ幸いです。

本日は以上です。

鈴木正道

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