ALLアプローチ協会 触診大好きセラピスト ブル と申します。
本日は1~3年目の理学療法士・作業療法士・柔道整復師・整体師など
新人セラピストの先生方に向けて
「ここで再確認!上腕骨ランドマークと小円筋の触診」
というテーマでお伝えしたいと思います。
もう知っている方も多いと思いますが、復習にご活用頂ければ幸いです♪
前回の動画・ブログでは
クアドリラテラルスペースと腋窩神経の関係を解剖学の視点から
お伝えさせて頂きました。
今回はクアドリラテラルスペースを評価アプローチしていくためにも
必要な触診についてです。
上腕骨ランドマークと小円筋の触診方法についてお伝えしたいと思います。
どうぞよろしくお願いします
本日の目次
1、 上腕骨ランドマークの位置関係
2、 上腕骨ランドマークの触診手順
3、 小円筋の基礎知識
4、 小円筋の特徴・位置関係
5、 小円筋の触診手順
筋の触診をするときはランドマークが確認できると
より早く正確に
目的の筋にたどり着くことができます。
ですのでまずは上腕骨ランドマークの触診について確認していきますね。
【上腕骨ランドマークの位置関係】
―上腕骨ランドマークー
小結節
結節間溝
大結節
―この3つのランドマークの位置関係―
〇結節間溝は大結節と小結節の間に存在する溝です。
ここは上腕二頭筋長頭腱が通過しています。
上腕二頭筋長頭腱炎で圧痛を確認する場所ですね♪
〇小結節は結節間溝の内側に位置している骨隆起です。
ここには肩甲下筋が停止しています。
烏口突起とほぼ同じ高さに位置しています。重要ポイントです。
〇大結節は結節間溝の外側に位置している骨隆起です。
この大結節の上面に棘上筋・後面に棘下筋・後下面に小円筋
が停止しています。
―肩関節 回旋肢位との位置関係―
肩関節の回旋肢位による
大小結節・結節間溝の位置関係を知っておくと
触診の時のみちしるべとなります。
中間位では結節間溝が前方に位置します。
外旋位では小結節が前方に位置します。
内旋位では大結節が前方に位置します。
迷った時は回旋肢位を一つの指標にしてみて下さいね♪
では次に触診の手順にうつります。
【小結節・結節間溝・大結節の触診手順】
〇小結節
- 烏口突起を確認します
- 烏口突起から1横指外側に指を当て肩関節をゆっくりと外旋する
※小結節は烏口突起とほぼ同じ高さにあるため、烏口突起を目安にする
- 肩外旋に伴い指の下を小結節が通過するのを触診する
―ワンポイントアドバイスー
骨隆起を捉えようとして指に力が入ると、小結節を捉えにくくなります。
指の力を抜いて、指を置くというイメージで行います。
〇結節間溝
- 小結節から1横指弱程度外側の溝を触察する
- 肩関節中間位で前方に位置するので併せて確認する。
―ワンポイントアドバイスー
軽く押圧した状態で指を左右方向に動かすと、溝を触察しやすい
〇大結節
- 結節間溝に指を置く
- 肩関節をゆっくり内旋させると指の下を大結節が通過するのを触察する
以上が上腕骨のランドマークの触診方法になります(^^)
家族や同僚と試してみて下さいね。
動画でご覧になる方はこちらから↓
次に小円筋についてです(^^)
‣基礎知識
‣小円筋の特徴と位置関係
‣触診方法
の順にお伝えしますね
【小円筋の基礎知識】
起始:肩甲骨外側縁近位2/3
停止:上腕骨大結節の後下面
支配神経:腋窩神経(C5.6)
作用:肩関節外旋
屈曲90°での外旋に強く作用する
【小円筋の特徴】
―特に肩関節屈曲90° 外転90°での外旋に強く作用―
肩下垂位では小円筋の起始と停止が近づくことで
筋がたわむため、
主な外旋作用となるのは棘下筋(横走繊維)になります。
―筋腹の割合が大きいー
小円筋の筋腹は他の多くの筋に比べてその筋腹の割合位が大きいです。
そのため、
収縮力に優れている特徴がある
一方で、
筋スパズムを起こしやすく痛みや肩挙上可動域制限因子となりやすい
という特徴があります。
―腋窩神経との関係―
小円筋・大円筋・上腕三頭筋・上腕骨と
クアドリラテラルスペースを構成しています
ここは腋窩神経を圧迫絞扼しやすい(好発部位)場所です。
小円筋の短縮や過緊張によって腋窩神経に影響すれば
上腕外側部の痛みや痺れが生じる事があります。
―小円筋と周囲の筋の位置関係―
下方にある大円筋と接していますが、
上腕骨に向かうにつれて次第に離れていきます。
また、上腕三頭筋長頭腱の後方から上腕骨に向かっています。
ちなみに大円筋は前方から上腕骨に向かっています。
小円筋の頭方には棘下筋が位置しています。
ここでしっかりイメージできるようにしておいて下さいね♪
次に触診の手順に移りますね
【小円筋の触診手順】
〇ランドマーク
大結節
肩甲骨下角
〇触診手順
- 肩甲骨外側縁近位を触察する 小円筋は肩甲骨外側縁近位2/3に起始しているため、 ここに指を当てます。 下角から2~3横指頭方に小円筋が位置していますので 参考にしてみて下さい。
-肩甲骨外側縁の触察方法ー
まず肩甲骨内側縁を確認します。(外側縁より触知しやすい)
そこか尾方にたどると
骨が終わる場所を確認できます(下角)。
そこから外側縁をたどると触知しやすいです。
- 肩関節90°屈曲位で外旋を反復しながら触察する 小円筋は肩90°屈曲位での外旋で触知しやすいです。 外旋運動を繰り返しながら小円筋の収縮を確認して触察していきます。 内旋運動では大円筋(小円筋のすぐ下方に位置)の収縮が確認できるため 内外旋を繰り返して小円筋と大円筋の筋間を触察可能です。 上腕三頭筋を越えたところに先ほど紹介した クアドリラテラルスペースがあります。
いかがでしたでしょうか?うまく触る事ができましたでしょうか。
家族や同僚と練習してみて下さいね♪
本日は上腕骨ランドマーク触診(小結節・大結節・結節間溝)・小円筋の触診方法
についてお伝えさせて頂きました♪
本日は以上になります。
最後までお読み頂き、本当にありがとうございました。