その他

痺れを解放する考え方・徒手アプローチについて

皆さん こんにちは

ALLアプローチ協会 代表の山口拓也です。

さて今回の記事は、

「痺れを解放する考え方・徒手アプローチ」

について解説していこうと思います。

痺れって臨床でよく出会う症状だと思いますが

患者さんも非常に悩みが深く取り去りたい症状だと思います。

皆さんも正座した後などに痺れを経験したことあると思いますが

あの痺れの状態が何回も起こったら相当嫌ですよね。

臨床において痺れを取りきれず苦戦する人がほとんどだと思いますので

痺れに対しての私の考え方について解説していこうと思います。


●そもそも痺れとは?
しびれは、手足に力が入りにくくなる「運動麻痺」と、

正座のあとのようなジンジンする「感覚の異常」の2種類に分けられます。

運動麻痺は、脳から手足を動かす命令を伝える運動神経の経路に障害が起こり、

手足の筋肉に思い通りに力が入らなくなったり、

筋肉が衰えてきたことから発生します。

一方、感覚の異常は、手足の感覚を脳に伝える神経の経路に障害が起こって出てきます。

感覚の経路 (感覚受容器から末梢神経、脊髄、大脳へ至る感覚の伝導路)の

いずれかに障害がおきると出現します。


●痺れの4つの原因を理解する
痺れには、頭の問題、脊椎の問題、末梢神経の原因、内科的疾患の

原因の4つがあります。

①頭の原因について

・脳出血や脳梗塞パターン

脳皮質や末梢神経から感覚神経が通る部分が障害されます。

すると、それらの機能に影響が出て

障害されていない側の手足にしびれ(右脳なら左の手足)が起こります。

しびれに加えて、強い痛みを感じる場合は

視床という部分い障害が出ている可能性があります。

※脳腫瘍なども含む

●頭の問題に対する徒手アプローチ

基本的には、上位の問題(脳)に関しては

自然治癒力によって自然に回復するのを待つしかありません。

しかし、頭蓋仙骨療法は脳出血など発症し3ヶ月までは禁忌ですが

3ヶ月以降であれば頭蓋仙骨療法をアプローチして

自然治癒力アップで回復させるパターンもあるので覚えておきましょう。

②脊椎の問題

・変形性脊椎症
年齢を重ねたことで首の骨が変形し、

骨棘(こつきょく)という骨のとげができた状態が変形性頚椎症です。

・頚椎、腰椎椎間板ヘルニア
椎間板が飛び出してしまうと、脊髄や神経根を圧迫します。

よって、下肢のしびれや痛み、脱力などが現れます。

・脊柱管狭窄症

背骨が変形することで脊柱管が狭くなります。

・頸椎後縦靭帯骨化症

頸椎後縦靭帯骨化症は、頸椎を支えている後縦靭帯が骨になってしまう病気ですが

それが脊髄の前にあるために脊髄を圧迫し、

しびれや運動麻痺につながることがあります。

●脊椎に関する徒手アプローチ

骨自体が変形している場合、徒手アプローチではなかなか難しいですが

ヘルニアや脊柱管狭窄症、すべり症など骨格のアライメントが崩れて

脊髄や神経を圧迫している痺れなのであれば

脊椎のアライメント修正で神経圧迫の改善を図りましょう。

③末梢神経の原因
・胸郭出口症候群
第一肋骨と鎖骨との間にできた隙間(胸郭出口)が狭くなると、

そこを通っている手や腕の方に向かう末梢神経の束(腕神経叢/わんしんけいそう)

や、鎖骨下動静脈という血管が圧迫され、手や腕のしびれやだるさ、痛みが出ます。

・手根管症候群
手首の手のひら側にある骨と、靭帯に囲まれたトンネル状の管(手根管)には

手に向かっている正中神経が通っています。

・坐骨神経痛
坐骨神経は症状なので、ヘルニアや脊柱管狭窄症からも起こりますが

一応書かせてもらいます。

梨状筋などからも坐骨神経を圧迫します。

※他にも足根管症候群や肘部管症候群などもあります。

疾患名だけではないだけで神経を何かしらの

筋肉が圧迫して痺れが起こるパターンなんて山ほどあるので

全身の神経と筋肉の走行や関係性を知る知識が必要です。

●末梢神経に関する徒手アプローチ

末梢神経の圧迫であれば、何が原因で圧迫しているのかを見極めましょう。

例えば、胸郭出口症候群であれば小胸筋や斜角筋のアプローチが必要だし

坐骨神経であれば梨状筋などのアプローチだったり

手根管であれば、原因にもよりますが前腕屈筋群の調整が必要だったりします。

何が原因(ほとんどが筋肉の圧迫による問題)か評価さえできれば、末梢神経の痺れを
解放することができます。

④内科的疾患が原因の場合

・糖尿病性神経障害

糖尿病は小血管の動脈硬化を引き起こすため、

神経に栄養を送っている栄養血管に血液が行かなくなり、神経障害が出てきます。

その結果、細い末梢神経が侵されることで指先や足先がジンジンするような

しびれを感じ、悪化すると痛みに変わります。

・ビタミン欠乏
極度の偏食をする人や、お酒しか飲まないような

慢性アルコール過飲者などにビタミン欠乏による神経障害が増加しています。

神経障害には末梢神経を侵される脚気(かっけ)と中枢神経が侵される

ウェルニッケ・コルサコフ症候群があります。

※血流障害が起こると血流から神経に栄養➕酸素がいかなくなり

血流の問題→神経の問題→痺れという流れになるので

神経の圧迫だけでなく血流の質(酸素・栄養)なども痺れに関連します。

●内科系疾患に関する徒手アプローチ

血流自体・質(酸素・栄養)の問題が多いので

栄養指導や運動指導、内臓機能アップの調整テクニックが必要です。

内臓機能をアップするには、経絡や頭蓋仙骨療法を掛け合わせると効果的です。

■まとめ

まずは、痺れの原因を評価して徒手アプローチや生活指導の方法を決めましょう。

・頭の原因(脳出血など)であれば、自然治癒力アップのアプローチを選択する

・脊椎の問題であれば、アライメントの修正で神経圧迫を改善する。

・末梢神経の問題であれば、神経圧迫の原因を見極めて解放する

・内科系疾患であれば、栄養指導や運動療法と内臓・頭蓋・経絡などで血流の質・流れの改善をする。

以上が痺れの原因と徒手アプローチについてです。

ぜひ臨床の参考にして頂ければと思います。

ALLアプローチ協会 代表 山口拓也

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