皆さん こんにちはALLアプローチ協会 触診大好きセラピスト ブル と申します。
本日は、新人セラピストの皆さんに向けて
「すぐに試したくなる!?半腱半膜様筋の解剖学×触診方法」
というテーマについてお伝えしたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します。
本日もイメージを持って触診をして頂くために
① 半腱様筋・半膜様筋の走行と作用
② 半膜様筋の停止部のポイント(2つ)
③ 触診手順
の3ステップでお伝えしたいと思います。
【基礎知識】
〇半腱様筋
起始:坐骨結節、仙結節靭帯(大腿二頭筋の長頭と共通頭を形成)
停止:脛骨粗面の内側(縫工筋・薄筋と鵞足を形成)
支配神経:脛骨神経(L4~L2)
作用:股関節伸展 内転(内転は補助的な作用)
膝関節屈曲
下腿内旋(半腱>半膜)
足を地面につけた状態(CKC)では骨盤後傾
〇半膜様筋
起始:坐骨結節
停止:各6つの組織に停止
①脛骨内側顆 ②斜膝窩靭帯 ③膝窩筋筋膜 ④膝後方関節包 ⑤後斜靭帯 ⑥内側半月板
支配神経:脛骨神経(L4~S2)
作用:股関節伸展 内転(内転は補助的な作用)
膝関節屈曲
下腿内旋(半腱>半膜)
足を地面につけた状態(CKC)では骨盤後傾
【半腱半膜様筋の走行と作用】
半腱様筋は坐骨結節・仙結節靭帯に起始し、脛骨粗面の内側に停止します。
停止部は縫工筋・薄筋とともに鵞足を形成しています。
半膜様筋の上を走行しています。
半膜様筋は坐骨結節に起始し、脛骨内側後面など様々な組織に停止します。
半腱様筋半膜様筋ともに股関節伸展・膝関節屈曲・下腿内旋に作用しますが、
下腿内旋作用は半腱様筋のほうが強力です。
足が地面に設置している状態(CKC)では骨盤後傾に作用します。
ちなみに周辺組織との位置関係ですが、
半腱半膜様筋のすぐ外側には大腿二頭筋が位置しています。
そしてすぐ前方には大内転筋が位置しています。
起始部の坐骨での位置関係は
外側 半膜様筋→大腿二頭筋→半腱様筋→大内転筋(幅広く付着) 内側
となっています。
【半膜様筋の停止部のポイント(2つ)】
半膜様筋は坐骨結節に起始し、様々な組織に停止します。
(脛骨内側顆内側後面・斜膝窩靭帯・膝窩筋筋膜・後方関節包・後斜靭帯・内側半月板など)
停止部のポイントについて2つ紹介させて頂きたいと思います。
1つ目のポイントは、
半膜様筋は斜膝窩靭帯と合流して関節包後面に付着していることと、
さらに膝窩を下降し膝窩筋の筋膜と合流していることです。
これらのことから
半膜様筋の過剰な緊張は膝窩筋や後方関節包の緊張を高める
と言われています。
膝関節屈曲時に後方関節包の挟み込みを起こしてしまい
痛みを引き起こすことも考えられますね。
2つ目のポイントは、
半膜様筋の停止部付近と腓腹筋内側頭の起始部が重なり合っているという点です。
ですので、ここは硬結による滑走不全が生じやすい部位です。
膝痛はもちろんのこと腰痛の原因になったりもします。
ちなみにこの部位は腎臓の反射点でもありますね♪
次は触診の手順についてです。
【触診方法】
半腱様筋
〇被検者肢位:腹臥位。検査者の下肢や枕などを用いて膝45度屈曲位にする。
〇ランドマーク:坐骨結節
〇触診の手順
- 半腱様筋の停止腱を触察する 半腱様筋の停止腱は膝関節後面の内側を走行する腱のうち、 最も外側に位置しています。 膝窩中央に指を押し込み、これを内側方に移動させると 最初に触知できる腱が半腱様筋腱です。
- 補助線を想定する 補助線は半腱様筋の走行の指標です。 坐骨結節の下端から2横指外側の部位~半腱様筋の停止腱を結ぶ線です。
- 半腱様筋の筋腹を触察する 補助線を指標にして半腱様筋の停止腱~坐骨結節に大腿骨に向かって 圧迫を加えながら触察していきます。
半膜様筋
〇被検者:腹臥位 膝関節屈曲45度(枕や検査者の下肢を被検者の下腿の下に入れる)
〇ランドマーク:坐骨結節
〇触診の手順
- 半腱様筋の停止腱の両側で半膜様筋を触察する 膝関節屈曲運動を促しながら半腱様筋腱の両側で収縮する半膜様筋を触察します。 (半膜様筋は半腱様筋に比べて下腿内旋作用が弱いため屈曲運動で行う)
- 坐骨結節に向かって触察していく 半膜様筋の外側は大腿二頭筋との溝に指を押し入れながら 坐骨結節に向かって触察していきます
いかがでしたか?うまく触る事ができましたか??
家族や友人、同僚と練習してみて下さいね♪
半腱様筋と半膜様筋の解剖学と触診手順についてお伝えさせて頂きました。
本日は以上になります。
最後までブログをご覧頂き、本当にありがとうございました。
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