皆さん こんにちは
ALLアプローチ協会 代表の山口拓也です。
今回も皆さんに有益な情報を配信していこうと思います。
さて今回は、セラピストに向けて
「頭蓋仙骨療法に欠かせない顎関節アプローチの重要性」について
というテーマでお伝えしていこうと思います。
この記事を見れば、顎関節がどれだけ重要な組織でアプローチが
必須な部位かという事を分かって頂けると幸いです。
【顎関節と身体への関係性】
●顎関節・側頭骨・頭蓋内膜の関係(1次呼吸)
まず、最も顎関節の影響が強く出現するのは側頭骨です。
解剖学的に見れば一目瞭然ですが、顎関節が悪ければ側頭骨の1次呼吸にも影響するし側頭骨の動きが悪ければ顎関節にも影響します。
(顎関節とは↓)
※下顎骨にある下顎頭 と側頭骨にある下顎窩と前にある
関節結節で顎関節を構成してます。
そして、側頭骨は小脳天幕が側頭骨に付着しているので
顎関節ー側頭骨ー小脳天幕という流れで頭蓋内膜とも顎関節は影響しているという事になります。
結果、顎関節にズレなどで頭蓋内膜の捻れを引き起こし1次呼吸などに影響を引き起こします。
【顎関節と重力の関係について】
身体は常に重力の影響下にありますが、その重力に対しバランスをとってる構造があります。
(重力との関係でバランスをとる構造)
・骨盤隔膜
↓
・仙骨底
↓
・横隔膜
↓
・上肢帯
↓
・顎関節/側頭骨/小脳天幕
上記の構造は、重力に対して骨盤隔膜から反応してバランスをとる構造になっています。
そのため重力のバランスをとるために顎関節の位置や可動性を調整しており
負担のかかりやすい組織だという事が分かると思います。
顎関節は、使用頻度が非常に多い(咀嚼・話す)関節なので多くの人が顎関節に異常が起こってるケースがあります。
◆オステオパシーの世界では、顎関節と重力の関係の深さについてよく伝えられています↓
股関節と顎関節は重力線や筋膜の共鳴によって繋がっており、
そのパターンが、顎関節の機能とバランスに直接影響を与えている。
なので、重心がずれていると顎関節もズレてしまい全身への
悪影響につながってしまう事も頭に入れておきましょう。
【顎関節と筋肉の影響についての話】
当たり前ですが、顎関節に関係する筋肉の慢性的な収縮で顎関節の機能を
鈍らせて側頭骨などに影響を引き起こします。
特に顎関節に悪影響を引き起こしている筋肉が、側頭筋です。
顎関節のアプローチをする際は、側頭筋もセットでやっておきましょう。
側頭筋前方の緊張は、側頭骨ー前頭骨ー蝶形骨の動きの制限にもつながるので
1次呼吸(特に屈曲相)に大きな影響を与えます。
【顎関節と感情の関係】
皆さんも歯ぎしりなどイメージしやすいと思いますが、顎関節のズレに感情が関わっている事があります。
ストレスや苦悩などの感情で顎関節付近・関係のある筋肉(咀嚼筋・横隔膜・舌骨筋・股関節周囲・頭蓋骨)が慢性的に緊張し顎関節に影響を及ぼします。
さらに、顎関節が神経系を活性化させる事もあります。
三叉神経の神経核は、交感神経とつながっているため自律神経の乱れから顎関節に影響する可能性もあると言われています。
顎関節の評価の際は、ストレスなどがあるか問診で評価しておきましょう。
【まとめ】
顎関節は、様々なレベルで身体全体と相互関係にあります。
自律神経を整えたり、身体バランスを取れるようになるだけでも顎関節の解放に繋がります。
だからこそ、顎関節だけ調整してもそのほかの関係性がある組織に問題があればすぐに悪い状態に戻ってしまいます。
感情など深いつながりも評価しつつ顎関節をアプローチしておきましょう。
【関連動画】
本日の記事は以上となります。
ALLアプローチ協会 代表 山口拓也