おはようございます。
いつも当協会の公式ブログをお読みいただき、
誠にありがとうございます。
ALLアプローチ協会 関東支部長 鈴木 正道です。
今回は、「アレルギーに対応する内臓アプローチの考え方」についてお伝えいたします。
アレルギーといっても、花粉症からアトピー、喘息など様々、すべては体の中に入ってくる細菌や毒素、アレルギー物質に対する体の反応です。
元々人の体は抗原抗体反応という反応を持っていて、抗原に対して免疫細胞が攻撃をして体を守っています。
免疫細胞は元々体の外から来る抗原を攻撃して体を守っていますが、
腸内細菌のクロストリジウムが作り出すメッセージ物質が腸でTレグを作り出す作用を持ち、
腸で作られたTレグを全身に届け、全身で暴走しているアレルギー細胞を抑制し自分の体まで攻撃してしまう暴走免疫細胞をコントロールしてくれます。
元々T細胞は胸腺で教育を受けて、全身に免疫細胞を広げていますが、
腸にもT細胞から抑制性Tレグを作る作用があるこが示唆されているようです。
これは腸内細菌が腸内で自分を攻撃されることがないよう、自分を守るために獲得した能力と考えられています。
多発性硬化症の人を調べると腸にクロストリジウムが少なく、免疫細胞の暴走を抑えるTレグを作り出す作用が弱いことがわかってきているようです。
暴走した免疫細胞は時として、脳の神経細胞まで攻撃してしまうため
神経難病系にも関与していることが示唆されています。
自己免疫の暴走を抑えるには、腸と胸腺が大切だということが分かりますが、
では大腸・小腸にアプローチをすれば、免疫機能が向上するのか?と言えばそうではありません。
単純に大腸・小腸にアプローチするだけで、腸の蠕動運動や循環がよくなり
排泄機能や吸収能力・免疫機能が高まるわけではありません。
ポイントは
①腸の活動を最大限に引き出す内臓の考え方
②免疫機能を高めるための内臓の考え方
③免疫細胞・ホルモンを活動させるための循環の考え方
です。
【腸の活動を最大限に引き出す内臓の考え方】
腸の機能を引き出すには
・蠕動運動を引き出すための腸の循環・可動性の獲得
・腸を保護するためのPh調整
・腸内細菌を善玉菌優勢にするインナーアプローチ
が必要です。
〈腸の循環・可動性の獲得〉
腸の可動性を獲得するには、小腸・大腸の可動性にアプローチする必要があります。
小腸に関しては、腸管膜・腸管膜根の柔軟性・循環を意識しながら
小腸全体を上下左右 回旋の柔軟性を引き出していく必要があります。
腸管膜根は十二指腸空腸曲から回盲まで斜めに存在する腸管膜の根っこのようなもので、
後腹壁に張り付くように存在し、十二指腸空腸曲はL1からトライツ靭帯を介してぶら下がっているため腰椎の可動性とも関係性が強い。
腸管膜は血管神経・リンパ管・リンパ節を含み腸の栄養や働き、可動性に大きく影響します。
大腸に関して、大腸は左右の結腸曲と隣接している臓器とのつながりをイメージしてアプローチすると反応が得られやすいです。
右結腸曲は
・肝臓・腎臓・若干十二指腸
左結腸曲は
・胃・脾臓、横行結腸に関しては膵臓との連結を
イメージしてアプローチすると同時に緊張が緩んできたりします。
上行・下降結腸は、トルツ筋膜を介して後腹壁へ癒着し、体幹側屈の制限に
なるので長軸方向への伸長性も引き出せるようイメージしながらアプローチすると可動性や循環が改善していきます。
〈腸を保護するPh調整〉
腸にとって未消化のたんぱく質・糖質・脂質は、腸内環境を悪化させる原因になり、
腸粘膜が荒れた状態だと未消化の3大栄養素が
血液に漏れ出ることで血質を低下させます。
そのため胃ではきちんと胃酸で消化できるよう胃の循環・可動性が必要です。
胃から出て十二指腸で胃酸を中和するために胆汁・膵液の分泌(アルカリ性)を促進する必要があります。
胆汁、膵液は十二指腸の十二指腸乳頭から分泌されるため、膵臓・胆嚢に加え十二指腸乳頭の緊張もリリースしていくことで、腸内をアルカリ性に保つことができるようになります。
口腔から胃で糖質、胃ではたんぱく質、十二指腸で脂質をきちんと消化して、腸に負担をかけないで
腸内環境を適正に保てるようにしていきましょう。
本日は以上になります。
最後まで当協会の公式ブログをお読みいただき、
誠にありがとうございました!
それではまた!
今日も一日良い時間をお過ごしください。
ALLアプローチ協会 関東支部長 鈴木 正道