みなさん こんにちは
ALLアプローチ協会 代表 山口拓也です。
唐突ですが、皆さんは脳脊髄液に対してのアプローチはしていますか?
私は毎日、ほぼ全員の患者さんに脳脊髄液に対してのアプローチ(頭蓋骨治療)を行っています。
めまい、頭痛など自律神経症状だけでなく、肩こり、腰痛などにもです。
それぐらい脳脊髄液は重要と私は感じています。
今回の記事は、
「脳脊髄液と自律神経の関わり」
を基礎からお伝えしていきますね。
<目次>
①脳脊髄液の解剖生理
②脳脊髄液と自律神経との関わり
③なぜ全員に脳脊髄液の調整が必要なのか?
④まとめ
①脳脊髄液の解剖生理
(概要)
脳脊髄液(CSF)とは、脳室系とクモ膜下腔を満たす、リンパ液のように無色透明な液体です。
一般的には、脳の水分含有量を緩衝したり、形を保つ役に立っていると言われています。
◆脳脊髄液の産生、循環、吸収
・産生
側脳室、第三脳室、第四脳室の脈絡叢から産生(第三脳室、第四脳室の脈絡叢が発達しているのでそのふたつから産生されるのが多い。)
・循環・吸収
側脳室→モンロー孔→第三脳室→中脳水道→第四脳室→ルシュカ孔・マジャンディ孔→クモ膜下腔→硬膜静脈洞→静脈
脳内をグルグル循環しているイメージですね。
また、ごく少量がクモ膜下腔の中で大後頭孔を抜け、脊髄を取り巻く静脈叢から静脈に入るか、脊髄神経の神経鞘の中を流れて最後にはリンパ液と混ざります。
・機能、役割
脳や、脊髄の中にある神経を栄養、新陳代謝。
老廃物を排出する役割。
静脈リンパの循環の促進。
内臓機能の高める。
関節包を弛緩させる。
ホルモンの運搬。
自然治癒力の向上。
など様々な役割をしており、これを見ると、脳脊髄液が重要であることが分かると思います。
②脳脊髄液と自律神経との関わり
先ほど、脳や、脊髄の中にある神経を栄養、新陳代謝と記載しましたが、
自律神経も、脊髄の中を走る中枢神経なので、この脳脊髄液によって新陳代謝が行われています。
そのため、脳脊髄液の循環が悪くなると、自律神経が栄養不足になり、さらに老廃物もたまって、機能が低下してしまいます。
また、自律神経失調症を患っているほとんどの方や自律神経が乱れて不調の方の多くは、顎が前に出て、後頭部の骨が後ろに落ち込み、首の骨が詰まったような姿勢になっています。
この姿勢を『ゼロマイルズキル』と言い、最近はスマホ、パソコン、ゲームなどでこの姿勢なっている方が多いです。
この姿勢が長時間続くと、後頭部や首で脳脊髄液の流れが阻害され、循環吸収がうまく出来なくなり、自律神経の乱れに繋がります。
ちなみに自律神経がう乱れていると発症しやすい症状としては、下記のようなものがあります。
首痛、肩こり、背中の痛み、腰痛、膝痛などの慢性痛、
動悸息切れ、胃痛や胸やけ、食欲不振や下痢、便秘、
不眠や過眠などの睡眠障害、
鼻水や口内炎、肌荒れ、花粉症等のアレルギー症状、低体温、
めまい、冷え、しびれ、むくみなど。
ここまで読み進めてきた方はさらに脳脊髄液の重要性が分かってきたと思います。
では、最後は『なぜ私が全患者さんに脳脊髄液の調整を行うのか?』について記載していきます。
③なぜ全員に脳脊髄液の調整が必要なのか?
結論から述べると、『現代人の多くが自律神経が乱れているからです。』
自律神経とは、交感神経、副交感神経のことです。
自律神経が正常に働くとは、闘争スイッチと休憩スイッチのオン、オフの切り替えがスムーズに出来るということです。
ですが、現代社会では、常に緊張しっぱなし(闘争スイッチオン状態)の生活が続くことも珍しくありません。
パソコンなどの電子機器の使用、刺激的な映像、ストレス、カフェインの取り過ぎなどで…
つまり常に交感神経が優位になっているということです。
・交感神経優位になると…
心身の状態 緊張
血流 大筋群に集中(運動のため)
役割 闘争&逃走 休息
瞳孔 拡大
唾液 減少濃くなる
気管支 拡張
心拍 増加
骨格筋 緊張
血圧 上昇
胃腸の働き 抑制
消化液 抑制
血管 収縮
呼吸 早くなる
ですから、例え、治療をして、その場で筋肉の緊張が取れ、痛みが消失したとしても、患者さんの多くは交感神経優位ですから、すぐに筋肉が緊張してしまい、また痛みが戻ってしまいます。
④まとめ
なんとなく脳脊髄液の重要性をお分かりいただけたでしょうか?
実際長年腰痛、肩こりや頭痛で困っている方は、脳脊髄液の循環が非常に悪いです。
筋肉を触らなくても、循環を促進してあげるだけ痛みが取れるケースだってあります。
ですから、もしこれを読んでいるあなたが「治療してもすぐに戻ってしまう。」「頭痛、めまいなどの自律神経症状の患者さんがいるけれども、どんな治療から始めたらいいのか分からない。」というのであれば、まず脳脊髄液の調整を行ってくださいね。
劇的に治療効果がアップすること間違いないなしですよ!
また脳脊髄液についてもっと知りたい方は、セミナーに来た際、気軽に聞いてくださいね。
正直文字だけでは言い表せないこともありますので。
では、本日もお読みいただきありがとうございました。
ALLアプローチ協会 代表 山口拓也より