本日もメルマガを読んで頂きありがとうございます。
ALLアプローチ協会 代表 山口です。
本日は、「肩こり・顎関節症の痛みを取り切るための顎二腹筋・舌骨・肩甲舌骨筋の重要性」についてお伝えさせて頂きます。
皆さんは、舌骨にある筋肉ってどのくらいアプローチしていますか?
舌骨筋や顎二腹筋って見逃しな筋肉だと思いますが、どれだけ重要なのかをこの記事で解説していこうと思います。
【舌骨について】
舌骨はのどぼとけの上あたりにあり、馬締形のような形をしています。
基本的に、骨は隣に骨があり骨同士が支えあったり、関節をつくったリしているのですが、この舌骨には隣り合う骨がなく、宙ぶらりんの状態です。
この宙ぶらりんになっている舌骨は、舌骨の上方に付着する舌骨上筋群と舌骨の下方に付着する舌骨下筋群のバランスで支えられているのです。
この舌骨に付着している筋肉に異常が起こると、さまざまな問題が起こります。
◆舌骨の上にあるのが『舌骨上筋群』
舌骨上筋群は、顎二腹筋、顎舌骨筋 、茎突舌骨筋、オトガイ舌骨筋
◆舌骨の下にあるのが『舌骨下筋群』
舌骨下筋群は胸骨舌骨筋・胸骨甲状筋・甲状舌骨筋・肩甲舌骨筋で構成
【顎二腹筋について】
顎二腹筋は舌骨に繋がる細長い中間の腱を挟み、前腹と後腹に分かれています。
前腹は舌骨を前上方に、後腹は後上方へ挙上し、舌骨固定時には下顎骨を後下方に引く作用を持っています。
前腹は通常三叉神経の枝である顎舌骨筋神経に、また後腹は通常顔面神経に支配されて複雑な指揮系統にあるので運動時の機能障害も起きやすいと考えられています。
このように顎ニ腹筋は、舌骨が固定されている時は開口のため下顎を後下方に引き寄せるように働き、物を飲み込む嚥下時は舌骨を挙上することから、舌骨の状態に大きく影響を受けています。
【舌骨筋の重要性】
舌骨上筋群は、舌骨から頭蓋底または下顎に向けて上方に筋線維が走り、嚥下時には舌骨を介して喉頭を前上方へ拳上し、食道入口部を開大させ食塊を食道へ円滑に移動させます。
舌骨下筋群は、胸骨や肩甲骨など舌骨よりも下方の構造物と舌骨を連結し、舌骨を下方に引きます。
それによって舌骨の動きをおさえ、舌骨上筋群の働きを補助する機能があります。
一方で、舌骨下筋群が過剰に収縮してしまうことで舌骨を引き下げすぎてしまい、舌骨上筋群も緊張をさせてしまう場合があります。
そして舌骨下筋群は姿勢から受ける影響も強く、短縮・過剰収縮をしてしまいがちですので、不必要な緊張を抑制させる必要があります。
猫背&ストレートネック(顔が前に突き出していることが多い)などの要因にもつながっていることが非常に多いです。
さらに、舌骨上下筋群は、気管前筋膜や胸内筋膜などを介して、胸膜や横隔膜と連結しています。
そのため、舌骨上下筋群の過活動や機能不全が生じている場合は、胸郭や横隔膜の動きも不十分となり呼吸機能へも影響が生じてきます。
嚥下と呼吸は互いに協調して働くことで、誤嚥を防いでいます。
【肩甲舌骨筋】
肩甲舌骨筋は肩甲骨と連結をしているので、肩甲骨の位置の変化によって舌骨の位置が影響をうけることになります。
不良姿勢で首や肩甲骨の位置が不良となり、肩甲舌骨筋が過剰に緊張したり・伸張されてしまいます。
肩甲舌骨筋は、そのような自由度の高い左右肩甲骨と顎の下に浮いている小さな舌骨を繋げているので負担も大きくかかります。
首から肩甲骨につながっている筋肉には僧帽筋、肩甲挙筋、肩甲舌骨筋があります。
肩甲舌骨筋は目立たない筋肉ですが、実際のところ、肩上部の張りや不具合にとても深く関与しています。
肩甲舌骨筋が短縮すると、舌骨を引き下げる作用が強くなるために、対抗する顎ニ腹筋をはじめとする舌骨上筋群に負担がかかり痛みや開口時の違和感が出ることになります。
さらに嚥下動作の際の舌骨の挙上を阻害するので誤嚥のリスクが高まります。
また舌骨が下がり顎ニ腹筋が過緊張を起こすと開口がスムーズに行かなくなり、顎関節の関節円板に付着する外側翼突筋に負担が掛かることで顎関節症を引き起こすことも考えられます。
肩甲舌骨筋が硬くなると、甲状軟骨が圧迫されてしまい、発声にとってもマイナスとなります。
下顎骨も顎関節に連結しているもののブランコのように不安定さがあり、下顎骨-舌骨-肩甲骨と舌骨を中心に舌骨上筋群と肩甲舌骨筋が連結し合っています。
このような下顎骨-舌骨-肩甲骨を支える筋群のバランスが崩れ、舌骨の位置が下がると、下顎や舌骨上筋群にも影響が及び、二重あご、たるみ、大顔の原因ともなります。
ぜひ今日から、舌骨周囲の筋膜リリースや舌骨の調整をして頂けると幸いです。
本日も最後まで記事をお読み頂き誠に有難うございます。
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ALLアプローチ協会 代表 山口拓也