頭蓋仙骨療法

頭蓋仙骨療法における頭蓋骨・縫合に対する知識について パート①

from 山口拓也 整体院 デスク より

いつもALLアプローチ協会公式ブログをお読み頂き、 ありがとうございます!

本日は、「頭蓋仙骨療法における頭蓋骨・縫合に対する知識」について

というテーマでお話をさせて頂きます。

この記事を見てくれている方は、頭蓋仙骨療法に興味のある人や

すでに行なっている人も多くいらっしゃると思います。

頭蓋仙骨療法で非常に大事な解剖学をどれだけ知っておりますでしょうか?

というわけで、頭蓋仙骨療法に必要な頭蓋骨・縫合に対する知識について書かせて頂きたいと思います。

【頭蓋骨について】

頭蓋骨は、15種類・22個で構成されています。

そして、下顎骨以外は縫合によって結ばれています。

頭蓋骨内では、顔面骨と呼ばれるものもあり5種7個によって形成されてます。

ここでお伝えしておきたいのが、顔面骨と他の頭蓋骨では効果が大きく違います。

みなさんがアプローチするときは、頭蓋骨か顔面骨のどちらをアプローチしているかを

はっきりさせておきましょう。

頭蓋骨、顔面骨について1つ1つ解説していこうと思います。

①前頭骨

まず、前頭骨は無対で1個です。

しかし、胎児の時は前頭骨は左右に2つ分かれていて

真ん中に前頭縫合がありました。

前頭骨は、様々な骨と接してます。

また関節的に接しているものも多く

前頭骨の動きは悪いと下記の頭蓋の1次呼吸も制限されます↓

・鼻骨(鼻つまりなどの場合は、前頭骨の会報も重要)

・上顎骨

・涙骨

・篩骨

・蝶形骨

・頭頂骨

・眼窩(接しているわけではないが、前頭骨下垂)

上記の頭蓋骨を解放するには、前頭骨とセットでやる必要があります。

(前頭骨の評価ポイント)

前頭骨の左右差を見る。

前頭骨の場合、左右のどちらかが下垂しているケースが非常に多いです。(主に右)

右が下垂しているケースだと、右側の内臓が下垂している事が多いです。また、左の前頭骨が下垂している場合だと、左の内臓が下垂している事が多いので内臓の状態として評価もできます。

前頭骨は、内臓の中で肝臓とリンクしているので

肝臓の状態と一緒に評価しておきましょう。

(前頭骨解放の精度を2段階あげるポイント)

前頭骨リリースの場合は、大脳鎌までリリースするように意識して見て下さい。

大脳鎌の緊張軽減も前頭骨リリースの重要なポイントとなってます。

①頭頂骨

頭頂骨は左右に1対あり矢状縫合で結合されています。

前方は、冠状縫合によって前頭骨と結合します。

後方はラムダ縫合によって結合します。

頭頂骨は上記3つの縫合を構成している頭蓋骨なので

1次呼吸の動きに関連が強い頭蓋骨です。

【頭頂骨と脳脊髄液について。頭頂骨は脳脊髄液の吸収に関与する?

脳脊髄液は、最終的に静脈に戻っていきます。

そして、新しい脳脊髄液は脳室の脈絡叢から産出されます。

しかし、ほとんどの人はストレスなどの要因で

1次呼吸の動きが制限されて脳脊髄液が静脈に吸収されずに

軽い水頭症みたいな状態になってしまいます。

そこで、大きく影響しているのが頭頂骨です。

それはなぜかというと

脳脊髄液の吸収には、上矢静脈洞の関連が深く

頭頂骨と密接にくっついているからです。(硬膜を通して)

頭頂骨の解放は、脳脊髄液の吸収には

必要不可欠のテクニックですので欠かさないようにしましょう。

③後頭骨

頭蓋骨の中でも後頭骨は、大後頭孔と呼ばれる特徴的な孔があります。

この孔から脳脊髄液が仙骨の方まで流れるので、1次呼吸としても重要な部位になります。

後頭骨は、頭頂骨に接しており左右の側頭骨にも挟まれるように接しています。

蝶形骨にも前方で接しており”蝶形後頭関節”とも呼ばれています。

蝶形後頭関節は、頭蓋内の中心部の構造となっているので非常に重要な部位となっております。

実際、1次呼吸は蝶形後頭関節を中心に開いているとも言われています。

(後頭骨と内臓の関係)

後頭骨は、脾臓と腸の関連がある。

そのため、後頭骨の動きが悪いと腸の動きと脾臓の状態が悪くなってしまう。

(後頭骨と仙骨の関係)

後頭骨は、脳脊髄液を仙骨のS2まで流す重要な動きをしているため

仙骨の動きとリンクしている。

後頭骨の動きが悪くなると仙骨の問題が強くなる。

④側頭骨

頭蓋の外側部と底部を構成する左右1対の頭蓋です。

側頭骨は、外耳〜内耳までの聴覚器や平衡感覚器は全てこの側頭骨内に含まれます。

側頭骨は、蝶形骨や頬骨、頭頂骨、後頭骨、下顎骨、顎関節に接します。

そのため、側頭骨の動きが悪くなると1次呼吸全体に影響する非常に重要な頭蓋骨です。

(側頭骨は、脳脊髄液産出に関与する?)

側頭骨は位置的に、脳脊髄液を産出する脳室(側脳室・第3脳室・第4脳室)に近い位置にあります。

そのため、側頭骨が硬いと脳室系の脳脊髄液の流れが悪くなってフレッシュな脳脊髄液が

産出できなくなります。

(側頭骨と内臓の関係)

側頭骨は、左右の腎臓との関連が深いです。

さらに、経絡の関係だと

”胆のう”とも関連しており内臓に与える影響は大きいです。

(側頭骨と筋膜の関係)

側頭骨には、側頭筋が大きく付着していたり

乳様突起に胸鎖乳突筋など

緊張しやすい筋肉が付着しています。

そのため、他の頭蓋に比べて1次呼吸が制限されやすく

アプローチしても”もどり”などがある頭蓋骨です。

(頭蓋骨と経絡の関係)

側頭骨は、経絡でいう経血(ツボ)がたくさんある部位で

12経脈では”胆経”が通っている部位でもあり

エネルギーの流れ(気血)が悪くなりやすい部位でもあります。

患者さんのエネルギー循環を促進する目的でも

よく行うアプローチです。

本日の記事は以上となります。

最後まで動画を見て頂きまことにありがとうございました。

少しでも臨床に役立てて頂ければ幸いです。

一般社団法人ALLアプローチ協会 代表 山口拓也

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