内臓調整

内臓治療に必要な考え方・イネイトインテリジェンス、自然治癒力の仕組み

皆さんこんにちは♪

ALLアプローチ協会 代表 山口拓也です。

当協会の公式ブログをお読みいただき、本当にありがとうございます。

本日も、勉強熱心な理学療法士・作業療法士・柔道整復師・整体師などセラピストの皆さんに向けて、明日からの臨床ですぐ使える治療テクニックや介入のヒントをお伝えします。

今回は、

「内臓治療をやる上で重要なイネイトインテリジェンスについて」

というテーマでお話していきます。

当協会では、

内臓治療のテクニックをお伝えさせていただいていますが、

そもそも、

「内臓ってどんな時に治療するのか?」

「どういった目的で内臓治療を行うのか?」

これをしっかりと明確にしていくことがまず重要になってきます。

こういった目的を踏まえて、

内臓調整テクニックを使っていくこで、

しっかりと臨床で結果を出す。臨床で活用できるようになってきますので、

なぜやるのか?

目的について詳しく解説していきます。

<イネイトインテリジェンスとは?>

「イネイトインテリジェンス」という言葉、

皆さんは聞いたことがありますか?

「イネイトインテリジェンス」を直訳すると、

「元々の力」という意味になります。

これは、

「人間本来が持っている力」

つまり、「自然治癒力」という意味になります。

内臓治療は、

「自然治癒力」を高めていく、引き出していくことを目的に行っていくわけですね。

人は、心身の不調やトラブルが起きても、

対応していく力や身体の仕組みが備わっています。

しかし、

食習慣の乱れや運動不足などの生活習慣であったり、

職場での人間関係や労働、家族関係などでのストレスなどにより、

この自然治癒力が十分に発揮できない状態になり、

腰痛・肩こり・頭痛といった慢性的に痛みが続く。

便秘やめまい、耳鳴りといったいわゆる自律神経症状が出現、

アトピーや不妊、リウマチ、がんといった病気を患ったりなど、様々な心身の問題を引き起こしてしまいます。

「自然治癒力」の低下、十分に発揮できなくなっていることで引き起こされている心身の不調を改善していくために、

「内臓治療」を行っていくわけです。

<自然治癒力の5つの仕組み>

では具体的に、

「自然治癒力」

というのはどのような機能があるのか?

大きく分けて5つあります。

①  排泄(排毒)

②  同化

③  適応

④  成長

⑤  生殖

に区分され、①~⑤の順番で基本的には優先的に働きます。

つまり、体内に不要な毒素などを排泄ができていない段階では、その先の同化や適応という機能が働きにくいといった特徴が人間の身体にはあります。

なので、

この順番・流れを押さえていくことも内臓治療をする上で重要になってきます。

では、5つそれぞれの機能について詳しく解説していきます。

①  排泄(排毒)

アンモニア・重金属・食品添加物・アルコール・化学物質(薬品)など、

体内に不要な物質、害を及ぼす物質を体外へ排出していく過程を指します。

いわゆる体内の毒素を排出する働きのことです。

人は、便や尿、汗などで体外へ毒素を排泄しています。

そして、自然治癒の過程の中でも、

この排泄が最も優先される働きとなります。

排泄が上手く出来ていない方は、いくら良い栄養などを摂取しても体内に吸収されず、身体に効果を出すことはできません。

なので、まず初めに、この排泄が正常に機能しているかをチェックしていく必要があります。

例えば、便の状態・頻度、尿の状態・頻度などの問診での評価や、

頭痛や便秘、生理痛といった排泄障害によって引き起こされ得る症状はないかなどの評価。

また、肝臓、腎臓といった排泄の機能を果たしている内臓の状態など、

排泄の段階で問題はないかの評価をすることがとても重要になります。

②  同化

身体の活動に必要な、

栄養や水、酸素などを体内に取り込む過程を指します。

特に消化器系または呼吸器系がこの機能を果たしています。

③  適応

外界から入ってくる、

細菌やウイルスなどの物質を、

選択的に処理をし、外敵から身を守る反応・過程を指します。

いわゆる免疫機能のことです。

また、炎症や体温の恒常性などの調整にも関わっています。

主に、肝臓や脾臓、腸、胸腺といったところがこの機能を果たしています。

④  成長

ここでは、体内の構成組織の回復・整復などを行う過程を指します。

細胞は常にミトコンドリアでATP(エネルギー)を産生し、

その際に代謝産物と言われる窒素などの不要な物質を産生しそれを細胞外に出してきれいにして、

再びエネルギーを作る…。

これを自動的に止まることなく繰り返し活動しています。

繰り返してくると、細胞は古くなってきます。

そこで、人の身体には、古い細胞から新しい細胞に入れ替えるといった仕組みが備わっています。

これを、「新陳代謝」といいます。

これは、「成長」の一つの例になります。

成人になっても人の身体は常に古い組織から新しい組織に生まれ変わっていなす。

(神経細胞は例外ですが…。)

また、

成長期の時期には、この成長の過程の重要度は高く、比重も大きいです。

⑤  生殖

これは、子孫繁栄のための機能であり、

種を守るための過程になります。

ホルモンとの関係もあり、不妊や女性器疾患などの関わりがあります。

不妊治療などでは、生殖の前段階(①~④)が上手く機能していないことが原因になっていることが多く、

まず、①~④の機能を高めていき治療を進めていき最後に生殖機能にアプローチをしていくことで不妊が改善するといった傾向にあるようです。

<まとめ>

「内臓治療」をやる上での目的の一つに、

「イネイトインテリジェンス」⇒「自然治癒力」

を高めていく、引き出していく、

人間が本来持っている力を呼び戻していくことを目的に行う治療である。

「自然治癒力」は、

①  排泄

②  同化

③  適応

④  成長

⑤  生殖

の5つに区分され、

排泄~生殖の順で優先されて体内で働くということを覚えておいてください。

本日は以上になります。

最後まで当協会の公式ブログをお読みいただき、本当にありがとうございました!

ALLアプローチ協会 代表 山口拓也

【五十肩】肩治療で絶対に診ておきたい7つの筋とは?前のページ

【内臓治療】8つの内臓システムと各内臓毎のシステムについて次のページ



関連記事

  1. 内臓調整

    【自律神経アプローチ】自律神経セルフケアの重要性

    おはようございます。いつも当協会の公式ブログをお読みいただき…

  2. 内臓調整

    【ストレスアプローチ】感情リリースのための身体アプローチ(頭蓋仙骨療法・内臓・経絡・栄養学)

    いつもALLアプローチ協会のメルマガをご覧いただき有難うございます。…

  3. 内臓調整

    【内臓調整(脾臓)】脾臓の解剖学的イメージ【膜について】

    おはようございます。all アプローチ協会 鈴木 正道です。…

  4. 内臓調整

    【頭蓋仙骨療法・クラニオ】発達で考える頭蓋骨と内臓のつながり

    ALLアプローチ協会 関東支部長 鈴木 正道です。今…

  5. その他

    【内臓テクニック】便秘に対する内臓アプローチ(大腸の奇形や変形パターン含め)

    おはようございます。All アプローチ協会 関東支部長 鈴木…

  6. 内臓調整

    【内臓整体】内臓のマルチタスク・内臓テクニックの禁忌と留意について

    皆さんこんにちは。ALLアプローチ協会 山口拓也です。…



公式メルマガ


治療セミナーのご案内


公式ライン@

img src=" https://www.fastinglead.com/wp-content/uploads/2022/04/IMG_4606.jpg

公式YouTube


ツイッター

プレミアムコース


栄養プロフェッショナルコース


1日アロマテラピー講座

  1. 経絡アプローチ

    【経絡・内臓治療】東洋医学における脾臓と肺の働きとテクニック
  2. 内臓調整

    【ストレスアプローチ】感情リリースのための身体アプローチ(頭蓋仙骨療法・内臓・経…
  3. 栄養学

    元リハビリセラピストがおススメするミネラル特集【栄養学】
  4. 栄養学

    【内臓治療】【身体感覚】ファスティングをすることで得られる感覚
  5. その他

    内臓反射点・足底反射区・経穴 3つの調整方法と使い方について
PAGE TOP