ALLアプローチ協会 関東支部長 鈴木 正道です。
今回は、「もやもや血管とは?」についてお伝えさせていただきます。
今回は、長引く痛みの原因、もやもや血管に関してお伝えいたします。
今まで毛細血管の血流や毛細血管自体の問題について
お伝えしてきた血管・血流シリーズですが、
今回は異常に増えた「病的血管」に関してお伝えいたします。
痛みには急性の痛みと慢性の痛みがあり、その原因は様々です。
その原因の中で最近注目されている痛みが、筋・筋膜性疼痛や、腰痛であれば仙腸関節由来の
関連痛などがここ5年ぐらいの話題でした。
血管に関しての考え方は、まだセラピスト業界では、認識が低い領域かもしれません。
もやもや血管を発見された先生は、元々癌に対してカテーテル治療をされている先生で、
癌に対して、血流を遮断することで治療するといった方法をされている先生です。
血管に造影剤を流し、血管の血流を確認する方法がありますが、
長引く痛みの部位にはもやもやとした血管が異常増殖していることがわかりました。
このことは、すでに論文レベルでも発表されています。
そもそも、痛みの原因部位は
・血流が低下している?
・増加している?
実際炎症が起きている部位に関しては
血流が増加し、血管が増加していることは周知の事実ですが、慢性疼痛ではどうでしょうか?
みなさんは血流が落ちているから、血流を促していこうと考えていませんか?
実際血流が悪いことで、細胞が劣化する場合がありますが、
もやもや血管が存在する場所は、慢性疼痛でも血流が増加しています。
血流が低下していて痛むのではなく、血流が低下していて損傷した部位に
異常血管が増えてもやもや血管が増殖し、その血管がいつまでもなくならないために
痛みが慢性的に残っているようです。
体が怪我をしないためには、正常な血流が必要ですが、
もやもや血管のできた部位に血流を促通する考えは
安易には適応できないのです。
【もやもや血管がなぜ痛みの原因になるのか?】
1.もやもや血管は漏れやすい
もやもや血管は炎症によって増殖した病的血管で、
血管の構造が漏れやすい構造になっています。
その理由は漏れることで炎症細胞である白血球を炎症部位に運ぶからです。
この炎症細胞は痛み物質を放出するため炎症部位には痛みが生じています。
この痛みは決して悪いものではなく、痛みの原因がある部位を体に知らせて
自分を守る役割をしていますが、もやもや血管が一年以上も
残存してしまうケースでは、慢性的に痛みや漏れる血管からもたらされる
浮腫みなども残存してしまいます。
2.血管とともに増える疼痛神経細胞
人の毛管は発生の過程で、血管の周りに神経も増殖していきます。
このことは多くの論文でも報告されているようで、
疼痛部位に異常神経が増殖しているか調べたら
異常血管が先に出来て、あとから異常神経が増殖していたようです。
このもやもや血管と一緒に増殖する異常神経は
「裸の神経細胞」であることが知られています。
神経線維には2種類あり、ミエリンという脂肪組織に包まれているものと、
包まれている神経線維が裸の物があります。
一般にミエリンで包まれている神経の方が伝達速度が速く、
瞬間的な短い信号を脳に送るのに対し、包まれていない神経線維はじわじわと
絶えず脳に信号を送るとされています。
長引く痛みは「ジンジン」「ズキズキ」「チクチク」「重い」などと表現されることが多く
裸の神経線維から信号がおくられることで起きる痛みの感じ方です。
そして3つ目がとても重要な問題になる酸素の盗み取り現症とういうものがあります。
3つ目のポイントがとても重要になりますので、次回のメルマガで詳しくお伝えさせて頂きます。
最後まで当協会の公式ブログをお読みいただき、誠にありがとうございました!
鈴木正道