From 山口拓也
埼玉 越谷 整体院より
いつもALLアプローチ協会公式ブログをお読み頂き、
ありがとうございます!
今回は、理学療法士、作業療法士、柔道整復師に向けて
隔膜施術について・・・
というテーマでお伝えしていきます。
今回は、人間の隔膜についてお話しをしていきたいと思います。
筋膜には、縦方向に構成されるものと、横方向の水平方向の筋膜の2種類があります。
いつもは、縦方向の筋膜ばかり紹介してきましたが今回は横方向の筋膜について解説していきたいと思います。
ものすごく重要ですので、
ぜひ臨床に生かしていただければと思います。
【横方向の筋膜って・・・?】
横方向の筋膜には、特徴があります。
横方向の筋膜達は、縦方向の筋膜系を支える一方で緊張亢進や固着などの障害により縦方向の筋膜系の可動性を障害します。
故に横方向の筋膜が硬くなるせいで、縦方向の筋膜に悪影響だと考えると横方向の筋膜治療がいかに重要なのかが分かると思います。
【重要な横方向の筋膜ご紹介】
・足底腱膜
・膝(膝窩筋膜・十字靭帯・膝の横方向の靭帯)
・仙骨の関節を含む骨盤隔膜(骨盤底)
・頚腰隔膜(横隔膜)
・舌骨を含む頸胸隔膜
・頭頂部の隔膜(環椎後頭関節)
・頭頸部の隔膜(環椎後頭関節)
・頭蓋内の水平方向の膜系(小脳テント・鞍隔膜)
【この中で隔膜と呼ばれている筋膜を解説していきたいと思います】
■骨盤隔膜について
(特徴)
①随意制御と不随意制御を持っている一部が不随意筋でもありますので、
ストレスなどの自律神経系に大きく影響を受けます。
②泌尿器生殖器系の近くに位置するので、排泄や生殖などに影響する
③筋肉は筋膜により3層に分かれます
④骨盤隔膜は、筋膜により3層に分かれるちなみに筋膜ラインで言うと、ディープフロントラインに入ります。
深部の筋膜ラインなので、コアを活性化するときにも使用しますね。
横隔膜と骨盤隔膜で腹圧をコントロールしているので、
どちらも治療が重要ですね。
(機能)
①骨盤内臓の支持に関与しています。
内臓の支持を関わっているので、骨盤隔膜に異常が生じると脱腸や子宮脱に繋がってしまいますよ。
(構造と位置関係について)
①骨盤隔膜は4つの筋肉より形成されています。
・肛門挙筋
・尾骨筋
・上骨盤隔膜
・下骨盤隔膜筋
この中で最も意識すべきなのが、肛門挙筋です。
肛門挙筋は前立腺や膣壁に付着するので、生殖器系への影響が非常に高いです。
②漏斗系の隔膜であり、恥骨の後方を斜め下方へ進み、閉鎖筋膜、坐骨棘、仙棘靭帯、を通り、仙骨に達します。
これらを通っているので、仙骨の歪みは骨盤隔膜が生み出しているケースが多いんです。
前回も話しましたが、骨盤隔膜への治療は様々なメリットを生み出します。
・腹圧の調整
・骨盤隔膜からの生殖器系に対してアプローチ
・ディープフロントライン(DFL)の調整
・内臓脱の予防
・骨盤調整などなど
ぜひ、アプローチしてほしい筋肉でもあります。
②横隔膜(隔膜隔膜)
横隔膜は、ほぼ全ての身体の構造と直接的にまたは関節的につながるので
個人的には筋肉の中で最も重要な筋肉といっても過言ではありません。
呼吸メインの筋肉ですしね。
(横隔膜と頭蓋のつながりとは・・・?)
ディープフロントラインの一部でもあるので、筋膜を通じて心膜→頸動脈鞘を通って側頭骨と下顎に達する。
そのため、横隔膜の硬さは、側頭骨と下顎の1次呼吸を制限します。
さらに・・・横隔膜は前十字靭帯への付着を通じて後頭骨底部につながる。
横隔膜は筋膜を通じて食道とつながっており(食道裂孔もありますし)頬咽頭筋膜に達し後頭骨・蝶形骨・側頭骨に付着する。
そのため、後頭骨と蝶形骨・側頭骨の動きさえも制限してしまう。
これらから、横隔膜の慢性的な筋緊張亢進は頭蓋仙骨系の可動性を制限してしまいます。
横隔膜と頭蓋のつながりは、胚における横隔膜の発生によっても明らかです。横隔膜の腱中心は、頭蓋底の横中隔から起始し、そこから下行して後の横隔膜の位置に達する。
【まとめ】
これを読んでいかに横方向の筋膜が、重要か分かってくれたのではないでしょうか?
内臓や頭蓋、縦方向の筋膜全てに影響してしまいます。
ぜひ、骨盤隔膜と横隔膜の治療をしていただければと思います。
FBなどでいいねやシェアをしていただければと思います。
ALLアプローチ協会 代表 山口拓也