後脛骨筋の解剖学的特徴について…
From 山口拓也
埼玉 越谷 治療院より
いつもALLアプローチ協会公式ブログをお読み頂き、
ありがとうございます!
今回は、理学療法士、作業療法士、柔道整復師に向けて
後脛骨筋の解剖学的特徴について…
というテーマでお伝えしていきます。
私自身、臨床上よく使う後脛骨筋について
解説させて頂きたいと思います。
後脛骨筋は、下腿の中でも大きい筋肉ですし
ディープフロントラインの繋がりもあるので
ぜひこの記事を読んで治療していただければと思います。
【後脛骨筋の解剖学的特徴とは…?】
知っている方がほとんどだと思いますが、
忘れているセラピストの方も多いと思いますので
後脛骨筋の基礎、特徴をのせておきます。
後脛骨筋は、下腿後面でも最も深層に位置する筋肉です。
起始:下腿骨間膜、脛骨と腓骨の後面
停止:舟状骨、楔状骨
支配神経:脛骨神経
動作:足関節の底屈、内反
後脛骨筋は、
足関節内反の主力筋で内側縦アーチに関与する筋肉です。
ちなみに、
内側縦アーチを支持する筋肉も書かせて頂きます。
①後脛骨筋 ②前脛骨筋 ③長母指屈筋
④長指屈筋 ⑤拇指外転筋
【歩行周期への関与は?】
基本的には、立脚期メインで働きます。
下腿三頭筋などと同様の働きですね。
【アナトミートレインでいうと?】
後脛骨筋は、DFL(ディープフロントライン)です。
DFLは、他にも長指屈筋なども含み
足部の内側縦アーチを保持しています。
DFLは、深層筋で運動ではなく
関節の安定性をメインに支えているのがDFLです。
【後脛骨筋と足部のアーチについて】
後脛骨筋が機能低下を起こすと、
足部の過回内に繋がったり扁平足の要因となります。
過緊張の場合は、ハイアーチに関係してきます。
【後脛骨筋と腰痛との関連とは?】
DFL(ディープフロントライン)との繋がりで、
腸腰筋や横隔膜、内転筋との
関連があることも要因の1つです。
後脛骨筋の影響で、上部のDFLに悪影響を与えている可能性があります。
他にも、人が姿勢を制御する際に足部が先行してバランスを取ろうとします。
しかし、後脛骨筋が硬くなっていると
足部の制御が働かなくなり他の部位で
バランスを取ろうとします。
【経絡治療的には、後脛骨筋部位の経穴の名前は?】
◆脾経に属する経絡
①三陰交(さんいんこう)
・脾胃虚弱を抑えるツボとして考えられている。
・下痢、消化不良、婦人科疾患、排尿痛、
シンスプリントに使うと言われている。
②漏谷(ろうこく)
・冷え性などに使用
本日の記事は以上になります。
ALLアプローチ協会 代表 山口拓也