いつも当協会の公式ブログをお読みいただき、本当にありがとうございます!
ALLアプローチ協会 代表 山口拓也です!
本日も、
勉強熱心な理学療法士・作業療法士・柔道整復師・整体師などセラピストの皆さんに向けて、
明日からの臨床ですぐ使える治療のアイデアやヒントをお伝えします。
今回は、
【腰痛治療】大腰筋では取り切れない痛みを改善させる筋膜治療とは?
というテーマでお話していきます。
当協会のブログを読んでくださっている方は、
ある程度、筋膜リリースや関節モビライゼーションなど、
筋骨格系の治療で、腰痛の患者様に対して、
結果を出すことが出来ているセラピストの方が多いかと思います。
しかし、
「最後のNRS2~3の痛みがいつも取り切れない。」
「毎回同じ部位を治療して結果は出せるが、少し痛みが残り、次来るときにはもどってしまう。」
と、なかなか最後の痛みが取り切れずに悩まれているセラピストの方が多いかと思います。
私自身も、筋膜治療や関節の調整テクニックなどを覚えた当初は、
「変化は出せるけど、2割3割なぜか残る。」
「とりあえず、仙腸関節と大腰筋・大殿筋やれば結果は出せるけど、最後痛みが取り切れず、患者様がすっきりしない表情で帰るのをいつも悔しがる…。」
そんな時期もありました。
その中で、内臓治療とかも加えて治療効果を出せる人もいれば、それでも変わらない人もいました。
それから、筋骨格や筋膜の治療でより細かい筋まで診るようになり、
徐々に、今まで取り切れないで悩んでいたケースの患者様に、
「ほぼ0に近いレベルまで痛みを取り切れた!」
「すっきり痛みが取れて患者様が笑顔になってくれた!」
そんな経験が増えてきました。
やはり、残りの痛みは、広い視野で細かく深い筋肉まで診ていき、治療できるスキルが必要だと感じました。
では、「どんな筋肉にアプローチしたらよいのか?」
いくつかある中でも、結構知られていないですが、かなり治療頻度の高い筋肉を、ご紹介いたします。
それは、「頸長筋」です。
頸長筋は、「C1~C7の椎体前面にくっついている筋」になります。
腰部で言えば、
「大腰筋」と同じような役割を果たしており、
頚椎の動きや安定性にとても関与している筋です。
アナトミー・トレインに書籍にある、
筋膜ラインでは、「ディープ・フロント・ライン(DFL)」に含まれている筋です。
そのため、「大腰筋」や「横隔膜」など、
DFLが腰痛の原因となっている患者様の場合、
この頸長筋が、残りの痛みの原因になっているケースが多いです。
また臨床上、
・交通事故の方
・サッカー・ラグビー・格闘技・柔道など、ボディコンタクトが激しいスポーツをされている方
は頸長筋が腰痛の原因となっている方が多いです。
姿勢アライメントとしては、
「上位頚椎のスラスト」がある方は片側に硬結ないし短縮がある場合が多いです。
とても微妙な崩れではあるのですが良く診ると分かります。
また、「ストレートネック」の方は、両側に硬結・短縮がある場合が多いです。
ただし、2次障害的に頸長筋の緊張を高めている場合もあるので、見極めが必要です。
触診してみて緩む感覚が無ければ治療はやめましょう。
確率的には自分の臨床経験上、7~9割はただの筋緊張で硬くなっていますね。
交通事故やサッカー、ラグビー、格闘技、柔道など、
激しい衝撃が身体に加わると、脊柱がくずれないように、そして頭部が揺れて脳に損傷が起きないように、この頸長筋が保持させる、安定させるのに重要な役割を実は果たしています。
もし問診などで、趣味でボディコンタクトが多いスポーツをされていて、
「腰が痛い。」と訴える患者様が来た場合、
是非チェックしていただきたい筋ですね!
ちなみに交通事故は、車の追突事故の場合は、かなりこの筋に負担がかかり、
事故後そのまま緊張が頸長筋に緊張が入ったまま頚椎カラーなどで固定されてしまうため、
硬結を作って、腰痛の原因としてずっと残ってしまう。
なんてことはよくあるので、
私は必ず診るようにしていますね。
<まとめ>
なかなか取り切れない痛みがある腰痛患者様を診る際に、
ヒントの一つとして、
「頸長筋」
を診てみてください。
・DFLが原因となっている方。
・上位頚椎スラストやストレートネックといったアライメント不良がある方。
・交通事故、サッカー・ラグビーなど、激しい衝撃が身体にかかっている方。
は原因となっていることが多いので、
是非評価・治療をしてみてください。
今担当している目の前の腰痛患者様の痛みが、
取り切れるかもしれません。
そしたらきっと、
患者様もすっきりして喜んで帰っていただけると思うので、
是非明日からの臨床で取り入れてみてください!
本日は以上になります。
最後まで当協会の公式ブログをお読みいただき、本当にありがとうございました♪
ALLアプローチ協会 代表 山口拓也