いつも当協会の公式ブログをお読みいただき、本当にありがとうございます!
ALLアプローチ協会 代表 山口拓也です。
本日も、勉強熱心な理学療法士・作業療法士・柔道整復師・整体師などセラピストの皆さんに向けて、明日からの臨床ですぐ使える治療のアイデアやヒントをお伝えします。
今回は、
【頭蓋仙骨療法】頭蓋治療が楽しくなる! 基本的な4つの評価ポイントとは?
というテーマでお話していきます。
セミナーに来てくださる受講生さんからの声で多いのが、
「頭蓋治療をやる上でどこが問題なのか?どう判断したらいいのかわからない…。」
「治療した後の変化が分からないので、上手く出来ているかどうかわからない…。」
「よくわからないから、あまり頭蓋治療はやらなくなった…。」
といったお悩みをとてもとても良く聞かれます。
そうなってくると、
・臨床で頭蓋治療をやらなくなってきますし、
・セラピストも患者さん自身も変化を感じ取りにくいものなのでやらなくなってくる。
・職場で頭触っていると怪しまれるからやらない。
と、結果的にはあまり使わなくなってくるといった方が多いです。
これはすごいもったいないなーと思うんですね。
なので今回は、頭蓋治療をやる上での、
「基本的な4つの評価ポイント」をお伝えします。
その評価を指標にし、治療によって変化が出せているのかどうか?
を確かめていくから始めることが重要です。
そして、
次第に患者さんの主訴や症状に変化が出るなど、
目に見える変化などがその場で出たり、
症状のもどりが減るといった変化が出せるようになってくると、
さらに楽しくなってきます。
なので、その評価方法について紹介していきます。
【4つの評価ポイント】
まず基本的には、「一次呼吸」を指標に評価をしていきます。
① 屈曲相・伸展相の幅
一次呼吸には、頭が膨らんでくる屈曲相。
と、頭がしぼんでくる伸展相。があります。
これは、1分間に6回~13回のリズムで繰り返し膨らんだりしぼんだりしているのですが、
この幅の大きさを注目して感じ取ってください。
速さに関しては気にしなくていいです。
さらに診れる方は、屈曲相と伸展相のどっちが浅いのか?も感じ取ってみてください。
屈曲相が浅い方は、
「動脈系」、「吸収(同化)」
伸展相が浅い方は、
「静脈系」、「排泄」
が上手くいっていないといった判断基準にもつながります。
② 左右差
屈曲・伸展の幅を感じ取れたら、次は左右でどっちの方が幅が狭いのかをチェックします。
ざっくりと左右どっちが幅狭いのか。
動きが悪いのか。
を感じ取ってください。
だいたいの人で左右差があるので、
そこに意識を向けて評価します。
③ 部位別
そして左右差をみたら、
具体的にどの部位が動いていないのか?
をチェックしていきます。
前頭骨なのか?頭頂骨なのか?はたまた後頭骨なのか?
これもザックリでいいので診てみましょう。
この前に左右差で診た時に、
幅が狭い側の中で特に動きが悪い部位を診ていくのが基本ですが、
人によっては、前頭骨は右のほうが動きが悪いけど、後頭骨は左の方が悪いかな
といった場合もあります。
なので慣れてきたら、左右それぞれどの部位の動きが悪いのか?
も診ていくと評価の幅が広がっていきます。
④ 縫合の硬さ・圧痛
そして左右差も部位もある程度評価ができたら、
縫合の硬さや圧痛を診ていきましょう。
頭蓋骨には、鱗状縫合や冠状縫合、矢状縫合などがあります。
例えば、側頭骨が特に動きが悪い部位だと評価で分かったら、鱗状縫合を触ってみて、
硬さや圧痛がないかを診ていってください。
以上の評価を基に治療に入っていきます。
【治療後の評価】
治療後に、
以上の評価で診られた、
① 屈曲・伸展の幅
② 左右差
③ 部位別
④ 縫合の硬さ・圧痛
を再評価してみて、
変化があり、
全体の一次呼吸の動きが整っていれば、
治療は上手くいっているということです。
そして、「頭の重さ」も治療前と変化があれば、
脳脊髄液の流れが良くなっている事の判断基準にもなります。
【まとめ】
以上のように、
「基本的な4つの評価」
さえ事前に行い、治療前と治療後で再評価をすることを、
日々の臨床で繰り返し行っていけば、
誰でも必ず頭蓋治療で変化を出せるようになって、
臨床で頭蓋治療を使うのが楽しくなってくると思います。
あまり変化を感じ取りづらい治療だからこそ、しっかりとした評価を行うことが重要です。
どんな治療においても、まずは評価をしっかりと行うことが治療で結果を出す上でとても大事だと思いますので、是非明日からの臨床で活用していただけたらと思います。
本日は以上になります。
最後まで当協会の公式ブログをお読みいただき、本当にありがとうございました!
ALLアプローチ協会 代表 山口拓也