筋膜リリース

【触診】ソフトタッチVSハードタッチ どっちが良い?悪い?

いつも当協会の公式ブログをお読みいただき、本当にありがとうございます!

ALLアプローチ協会 代表 山口拓也です。

本日も、

勉強熱心な理学療法士・作業療法士・柔道整復師・整体師などセラピストの皆さんに向けて、

明日からの臨床ですぐ使える治療のアイデアやヒントをお伝えします。

今回は、

【触診】ソフトタッチVSハードタッチ どっちが良い?悪い?

というテーマでお話していきます。

先生によっては、

ソフトタッチを好んでされている先生や、

強押しや強いタッチでの治療を好んでされている先生であったり、

それぞれ治療の特性やパターンであると思います。

それぞれの先生が、

ご自身にとってやりやすい方法でやっていただくのでも良いのですが、

「ソフトタッチとハードタッチの特徴」をしっかりと踏まえた上で、

患者様に合わせて使い分けていくというのが必要だと僕は思っているんですね。



もちろん僕らの得意な形ってあると思うんですけども、

患者様によって、

ソフトタッチがいい人もいれば、

ハードタッチが良い人もいるんですね。

どんな患者様にも満足していただけるような、

より良い治療を提供していくためにも、どちらの介入もできることが、

僕らセラピストにとって必要だなと思います。



正直、どっちが良いとか悪いとかではなく、

それぞれの特徴をしっかりと押さえたうえで、

「どちらもできる。」

「そして、患者様によって使い分けることができる。」

というセラピストになっていただくために、

今回のブログをご覧いただけたらと思います。

【ソフトタッチとハードタッチの神経学的な違い】

ソフトタッチは大脳レベルまで刺激が伝わりやすく。

ハードタッチは脊髄レベルまでしか刺激が上らない。

といった特徴があります。

ハードタッチの治療は、圧刺激により痛みを伴うことが多いです。

痛みを出して、逃避反応によって、反射的に筋硬結や身体の歪み・崩れを修正していくような形で、

治療をしていきます。



私たちのセミナーでもお伝えしている、

「操体法」の「圧痛操体」は、この原理で治療をしています。

ソフトタッチは、反射を使うよりは、

しっかりと大脳の感覚野や大脳辺縁系まで、刺激の情報を伝えていくことができます。


脳がしっかりと問題となっている筋や骨関節の状態を受け取り、

正常な状態に近づけようと脳から能動的に働いていくといった過程を踏みながら、

治療を行っていきます。


【それぞれのメリットとデメリット】

<ソフトタッチ>

①「もどり」が少ない。

大脳辺縁系まで情報が上っていくので、

大脳辺縁系の古皮質にある、

「海馬」

まで伝わるので、

記憶までされるため、

「もどり」が少なくなります。



②自然治癒力が向上

自然治癒力の源とされているのが、

「松果体」、「下垂体」、「視床下部」

とされています。

ここまで、治療部位や刺激が情報として伝わるため、

自然治癒力の向上にも繋がりやすいです。

③疼痛増悪のリスクが低い

刺激量を少なく出来るため、

組織の損傷や過剰な身体変化が出にくいので、

治療後の増悪のリスクが低いです。

いわゆる好転反応が出にくいです。

・痛みを伴わない治療

痛み刺激に敏感な患者様に対しては、

ソフトタッチの治療の方が満足は高いですし、

快楽刺激の方が脳の学習効率は高いですから、

もどりの防止、自然治癒力の向上にも繋がります。

<ハードタッチ>

①その場での治療効果が出やすい

逃避反射を利用するので、

簡単に治療効果を出すことが出来ます。

短い時間で、ある程度の治療効果が出せますし、

時短になるので、たくさんの部位の治療が出来るので、

治療後の変化が圧倒的にものになりやすいです。

②即効性がある

すぐその場で変化が出せるという点では、

非常に有効なタッチの仕方だと言えます。

③やられている感が出る。

患者様の中には、強い刺激の方が、

しっかり治療してもらえているといった、

満足感や安心感を感じる方も多くいます。

そういった方にはハードタッチの方が喜ばれます。

デメリットはそれぞれのメリットの相反することです。

【まとめ】

大きく分けると、

「根本治療」⇒「ソフトタッチ」

「急性治療」⇒「ハードタッチ」

という風に分けると良いかと思います。

「ぎっくり腰」や「昨日今日で痛くなった症状」、

患者様が「今すぐ痛みを取ってほしい。」といったニースが強い場合には、

「ハードタッチ」での治療が良いかもしれません。



また、「慢性腰痛」や「長年痛みに悩んでいるような方」には、

「ソフトタッチ」での治療が良いのではないかと私は思います。

ここで、私が言いたいのは、得意不得意はあるにしても、

どちらのタッチの仕方でもできるようなセラピストで、

患者様や場面に合わせて柔軟に使い分けることが出来るようになることが、

たくさんの患者様に寄り添い、笑顔になっていただくためには重要なことだと私は思っています。


是非、参考にしていただき、

明日からの臨床に活かしていただけたらと思います。

本日は以上になります。

最後まで当協会の公式ブログをお読みいただき、本当にありがとうございました!

ALLアプローチ協会 代表 山口拓也

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