おはようございます。
いつも当協会の公式ブログをお読みいただき、
誠にありがとうございます。
ALLアプローチ協会 関東支部長 鈴木 正道です。
今回は、「足部調整で結果を出すための重要ポイント」についてお伝えいたします。
みなさんは普段患者さんの足をどの程度みますか?
私は足の骨格模型を鼻歌まじりに眺めながら部屋でのんびりするぐらい足が好きです。
今回は特にマニアックな内容になりますが、普段筋・筋膜・筋連結を意識して
アプローチされている方は気づいているかも知れませんが、足部アーチの崩れ、足根骨の崩れは
そのままほとんどの筋連結・筋膜ラインへ強く影響します。
運動連鎖でも下肢からの運動連鎖の影響は、全身へ影響するので足部のアプローチはとても重要!
しかし、細かい内容なので、人によってその理解度はまちまちです。
今日は骨アライメントの崩れ方とそのアライメントを修正するために必要な筋や靭帯に関して説明させて頂きます。
私の汚いメモで恐縮ですが、足に体重がかかり、足部のアーチが崩れていく流れが書かれています。
ちなみに、この動きはダメなわけではありません。
立脚の初期から中期にかけて足部は、衝撃を吸収しながら広がるのでこの動きは必要ですが、
この広がりが広がりすぎて、足部の変形につながって来れば、当然筋の連結も運動連鎖にも影響を及ぼしてきます。
DFL(ディープフロントライン)の調整をしようと思ったとき、
足部のアーチを整復するように後脛骨筋や母趾外転筋に圧をかけるとDFLがリリースできるのでやってみてください。
足部アーチが低下している人に対してどういったアプローチを考えるべきか?
一つはシンプルに足部の拘縮をとっていきましょう。
いきなりアーチを高めるために足趾を屈曲する筋トレをしてもあまり効果が得られません。
また、足部の循環が低下してしまい筋への栄養がうまく運搬されていない
循環の問題があるケースもいきなり筋トレをしてもまったく効果が得られません。
足部のアーチがつぶれて足全体が広がっているケースでは
短指伸筋を伸長する必要があります。
短指伸筋は立方骨を起始として足趾を伸展する作用がありますが、
アーチが低下している状態では、立方骨が下制していて
短指伸筋は近位へ牽引ストレスがかかり足趾のMP関節は伸展方向へ短縮しているケースが多いです。
そのためこの問題を解決するためには、踵骨を起こしつつ、立方骨を挙上しながら
足趾のMP関節を屈曲する方向に伸長していくと
足背の短縮が改善し、踵立方関節が挙上できる柔軟性を作り出すことができます。
また、短指伸筋を伸長することで
足趾屈曲筋力が発揮しやすくなると
距骨の前傾と踵骨の前方への傾きと踵骨外反による
載距突起と舟状骨を結ぶスプリング靭帯の伸長を防ぐために必要な
長趾屈筋・長母趾屈筋の遠心性収縮が得られやすくなります。
ちなみに長趾屈筋・長母趾屈筋・後脛骨筋の腱が硬くても距骨は前方に追いやられて
①を起こしやすくなるので注意です。
また、①②⑥を防ぐために必要な要素として、運動連鎖の観点から下腿の内旋と距骨下関節の
回内が同時に起きている問題と腓腹筋・ヒラメ筋の短縮で踵骨が前傾しやすい問題も
影響してくるため下腿の内外旋の可動域の確保と
腓腹筋・ヒラメ筋のコンディショニングも必要となります。
腓腹筋・ヒラメ筋が伸長しやすい条件として
先ほど説明した長母趾屈筋・長趾屈筋・後脛骨筋がしっかり働くことも必要となります。
なぜなら、これら三つの筋は、距骨後方で関節包に付着する筋なので
関節包の緊張や距骨の後方滑りを
阻害する因子があると腓腹筋・ヒラメ筋は伸長できず、
かわりに足部アーチを低下させ、足底筋膜を伸長させる代償を起こすので注意が必要です。
今回は、足部アーチを形成する筋群が働きやすい状態を作り出すための考え方をお伝えさせて頂きました。
最後まで当協会の公式ブログをお読みいただき、
誠にありがとうございました!
鈴木正道