おはようございます
いつもメルガマをご購読いただき
ありがとうございます。
Allアプローチ協会 鈴木正道です。
本日も皆さんの臨床に役に立てる
情報をお伝えさせて頂きます。
今日は臀部に痛みを訴える
坐骨神経痛と呼ばれやすい
症状についてです。
最近担当した患者様は、膝の人工関節を手術した患者様で、
術後から背臥位で寝ると手術した側の臀部が痛むという訴えでした。
場所を触診していくと梨状筋の仙骨付着部付近の痛みを訴えていて
一か月以上痛みがとれないと膝の痛みの訴えではなく臀部痛にて来院されました。
診断としては坐骨神経痛でしたが
坐骨神経にそって痛みを訴えているわけではありませんでした。
こういった臀部の痛みを訴える
ケースは多くあり、問題点を挙げていくと多くの原因が
あるとは思いますが、
こちらの方のケースでは、筋膜の調整にてその場で痛みが消失して笑顔で帰られました。
実は同じようなケースで3年前に痛みを訴える方に
対して担当をした時に痛みを改善することができずに
とても苦労した思い出があります。
こういった痛みに対して、当時考えてアプローチしていた方法は、
大腿前面に緊張や張りがあり、臀部に痛みを訴えるので
当然大腿直筋や大腰筋の使い方のアンバランスを疑い、
それぞれアプローチや筋促通を実施しました。
また、仙腸関節の機能不全を疑ってAKAを使って仙腸関節や股関節
脊柱の副運動にアプローチしてみたり、
術創部の軟部組織を細かくアプローチしてみたりしました。
それでも痛みを改善できず、
・坐骨神経や上臀・下臀神経の坐骨神経のモビライゼーション
・内腸骨動脈から上殿動脈などの血管系のアプローチ
・後仙腸靭帯や仙結節靭帯のアプローチ
・梨状筋のリリースや内閉鎖筋や骨盤隔膜のアプローチ
などその時自分にできる限りの
アプローチを行っていきましたが
その時はなかなか結果を出すことができませんでした。
当然アナトミートレインを考慮して
DFLのアプローチとして、足部のアライメントや
横隔膜など他の部位をリリースしても痛みをとることはできませんでした。
こうした痛みで悩んでいる時は、
姿勢や動作といった
広範囲から局所のアライメントや
組織・構造・循環に目を向け、
また結果がだせなければ
姿勢や動作、習慣などの広い視点に
戻るを繰り返しますが、なかなか結果を出せないこともありますよね。
皆さんもこういったメルマガを読むときって何かに困っている時って多くないですか?
今回は筋へのアプローチに絞ってたった一つの介入を知るだけで解決できる時もあります。
皆さんは筋へのアプローチに関して
学校で習うのは、国家試験で出題されるのは
ストレッチやPNFのコントラクトリラックスや
ホールドリラックスとか、
有名な本ではIDストレッチ
などの伸長方法が有名ですね。
他にも筋膜リリースとして多くの方法が
今ではYoutubeなどで簡単に学べる時代になりましたよね。
私もyoutubeでは多くのことを学ばせて頂いています。
特に海外で解剖の勉強をしてきた先生の動画からは多くを学ばせて頂いています。
しかし、筋膜リリースでは、特定の構造に対してアプローチが
不十分であることもあり、
よく戻りに悩まされたりリリースできたけど痛みがとれないといったケースは多々あります。
緩めるだけのリリースって簡単ですが、効果に「?」がつくことってよくありますよね。
私もソフトタッチで弱い刺激で変化を出すことに
はまった時期もあります。
ですが、それだけでは改善できないケースって必ずあります。
問題が必ず毎回同じ種類だとは、限らないですからね。
・末梢神経であったり
・靭帯であったり
・血管であったり
・筋であったり
・筋膜であったり
・トリガーポイントであったり
・内臓であったり
・リンパであったり、
・姿勢であったり
・動作であったり
・中枢神経の問題
・精神の問題であったり
・栄養の問題であったり
私もできる限り多くの問題を評価できて
それに対して変化をだせるよう努力をしていましたが、
たった一つの視点を知らないだけで
すぐに改善できるのに改善できないで困ってしまう構造があります。
それが協調中心という筋膜の構造です。
これは経絡やトリガーポイントと言ってもいいと思いますが、
一般的な解剖学的構造ではなく
ここ5、6年で日本でも認知されるようになっている解剖学的構造です。
ベテランの理学療法士や整体師がしらなかったりするので
逆に最新の情報を学んでいるセラピストの方が知っていたりします。
今回の患者様は、膝の前方(だいたい前面)にある
協調中心をマニュピレーションするだけで
痛みが治ってしまい、患者様も狐につままれたような顔をされていました。
経穴で言えば胃経の伏兎よりも若干上にあります。
僕がすごいわけではありません。
協調中心という構造と評価の方法を
知っていれば、場所が間違っていなければ3分でよくできてしまいます。
知っているか、知っていないかただそれだけの差です。
この業界にはたくさん知識をもっていても
たった一つの知識が無くて、無駄な時間を費やしてしまうことはざらにあります。
もしこういった解剖の知識を知らなくて
痛みに悩んでいる方は一度調べてみてください。
職場で知っている人や知人で、知っている人に学んでみるのも
入口としてはいいと思うので、皆さんの臨床の学びが少しでも効率良くなることを願っています。
私もまだ知らなくて無駄に悩んでいることも
多々あると思いますので、まだまだ学んで行こうと思います。
本日も最後までご覧頂き
ありがとうございました。