おはようございます
ALLアプローチ協会鈴木 正道です。
今回のテーマは、「頭痛と大脳皮質拡延性抑制」についてお伝えしていきたいと思います。
頭痛は大きく分けて
・緊張型頭痛
・片頭痛
といった種類に分かれます。
頭痛に対して様々な説がメディアなどで説明されていますが、
頭痛学会ではその本質的なメカニズムには完全に解明されたわけではないようです。
結構断定したようにいろんなところで話をきくので
てっきり解明されているのかと思っていました。
現在大きく分けて、2つの説が説明されていて
薬も出ていて効果を出せているので、完全に的外れなわけではなく
原因はある程度解明できており出てしまった頭痛を止めること。
つまり対処することは、できるようになっています。
しかし、頭痛が起きる原因の原因が解明されていないため
まだ完全に頭痛体質を治療することは、できていないようです。
現在の有名な説明として
【血管説】
1.ストレスなどにより、血中のカテコールアミンや
遊離脂肪酸が増加し、それにより、血小板が活性化される。(ストレス反応)
- 活性化された血小板がセロトニン(5-HT)を放出し、
それが血管に存在する5-HT1B受容体を刺激して血管を収縮させる。
- 血小板から放出されたセロトニンは、他の血小板からのセロトニン放出も促すので、
さらに血管の収縮が進む。
血管収縮による血流減少の結果、閃輝暗点などの前兆症状が生じる。
- しばらく時間がたつと、血小板のセロトニンは枯渇し放出が止まる。
放出されたセロトニンも分解されて、血中のセロトニン濃度が急激に低下する。
血管を収縮させていたセロトニンが消滅することで、反動として異常な血管拡張が起こる。
- 拡張した血管は血管周囲の神経を刺激し、拍動性の痛みが生じる。
血管説は非常にわかりやすい説ですが、セロトニン濃度の変化は全身で起きているのに、
なぜ頭部の血管のみで上記の反応が生じるのかという疑問が残ります。
続いて
【三叉神経説】
- 「大脳皮質拡延性抑制」により、
頭蓋内血管の三叉神経終末が刺激される。
- 刺激を受けた三叉神経終末から
発痛物質サブスタンスPやCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)
などが放出される。
- CGRPの作用により血管の拡張、血管透過性の亢進が起こり、
血漿タンパクの血管外漏出、肥満細胞の脱顆粒(肥満細胞が中にたくわえているヒスタミンやロイコトリエン、プロスタグランジンなどの物質を放出すること)
によって神経原性炎症が引き起こされる。
- この三叉神経の興奮は中枢へ伝達され、
悪心・嘔吐などの脳幹の反応や種々の自律神経系の反応を引き起こす。
大脳皮質拡延性抑制とは?
虚血や低血糖などのストレスによる
大脳皮質の興奮の高まりが
全体に波のように三次元的に広がっていく現象。
片頭痛や脳卒中、脳外傷の患者の大脳皮質で確認されている。
大脳皮質広汎性脱分極とも呼ばれる。
この大脳皮質拡延性抑制に関しては、まだ研究中の部分も多いようですが
虚血、低血糖などのストレスが、かかることで起きることが分かっているので、
ここには緊張性頭痛の影響もあるかと思います。
頭痛持ちだった私も緊張性頭痛が出そうなときには
そのまま徐々に片頭痛の症状に移行していきます。
緊張性頭痛は、頸椎のアライメントや筋膜の緊張や筋膜に包まれる
血管の血流低下が起きることで筋緊張性の頭痛が
起きる症状ですが、多くの頭痛患者は両方の症状で苦しんでいるので
どちらにも注意が必要です。
施術家として頭痛姿勢や頸椎のアライメント、首周囲の筋・筋膜・神経・血管のアプローチは
最低限アプローチできることは大切です。
しかし、血流のアプローチに関しては胃・腸の消化、吸収能力も重要となります。
なぜ消化・吸収が必要かというと胃で消化できない栄養素は
腸の粘膜に炎症を起こします。
特に腸粘膜にあるタイトジャンクション
(腸粘膜の関所のようなもの)は
グルテンを摂取することで分泌される
ゾヌリンというたんぱく質によって緩んでしまい、腸粘膜のバリア機能が低下してしまいます。
また、ゾヌリンは脳にある血液脳関門のタイトジャンクションを緩めてしまうため
脳に炎症を起こしやすくなってしまう。
他にもタイトジャンクションは、アルコールなどでもゆるむことが
わかっているそうなので、現代人の腸も脳もバリア機能が低下している。
こうした炎症体質は体を酸化し、毛細血管や赤血球にもダメージを与えて
血流を低下させる原因にある。
正直首のアライメントが少しずれている程度で、頸動脈がしまって頭痛が起きるのであれば
それ以上に命に関わることのような気もしますので、
どちらかというと脳に微弱炎症が起きたり、脳は毛細血管だらけなので
炎症・酸化ストレス、血管ストレス、血球ダメージのほうが脳の虚血状態を
引き起こすことが考えられます。
もちろん慢性的な筋緊張や姿勢不良も改善する必要がありますが、
インナーアプローチを指導することで脳へのストレスを減らし、
大脳皮質拡延性抑制を予防することが
頭痛体質の改善につながると考えられます。
実際、私はバカ盛りパスタをやめてから
頭痛体質が改善しているので、私にはとても効果がありました。
本日は以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。